2014 Fiscal Year Research-status Report
自己複製・多分化能細胞を標的とした骨形成因子溶出型吸収性メッシュプレートの開発
Project/Area Number |
25463054
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
虻川 東嗣 東京医科大学, 医学部, 助教 (50453717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近津 大地 東京医科大学, 医学部, 教授 (30343122)
松尾 朗 東京医科大学, 医学部, 准教授 (70229417)
里見 貴史 東京医科大学, 医学部, 准教授 (70276921)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 骨誘導因子 / ドラックデリバリー / PLGA / 骨芽細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、骨誘導因子徐放型(ドラックデリバリー機能保有)生体吸収性メッシュプレートを開発し、骨欠損部に骨髄海綿骨(Particulate cancellous bone marrow: PCBM)とともに移植することにより、PCBMに含まれる自己複製/多分化能を有する幹細胞、骨芽細胞、遊離骨細胞をターゲットに骨誘導因子を持続的に作用させて骨再生を誘導することである。25年度は5% poly DL-lactide-co galactide (PLGA)メッシュプレートをsolvent-casting and particulate leaching(SC/PL)法により新規開発した。26年度はメッシュプレートに骨芽細胞への効率的分化・増殖を誘導する骨誘導因子徐放機能(DDS)を持たせるために、骨誘導因子徐放型PLGAメッシュプレートの新規開発を行った。実際には、PLGAに骨芽細胞誘導因子(OS:Dexamethasone, ascorbic acid, beta-glycerophosphate)を封入してOS/PLGAとし、Dulbecco's Phosphate-Buffered Salines(D-PBS)中でPLGAの吸収とともにOSを徐放させた。24時間後, 48時間後, 72時間後, 96時間後, 120時間後, および144時間後にDPBS中からOS/PLGA を取り出し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)でPBS中のDexamethasone徐放量の測定を行った。その結果、24時間後;405 ng/mL, 48時間後;332 ng/mL, 72時間後;247 ng/mL, 96時間後;271 ng/mL, 120時間後;257 ng/mL, および144時間後;405 ng/mLの徐放結果であった。結果は、経過時間と徐放量が反比例する結果となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
26年度内にDexamethasone, ascorbic acid, beta-glycerophosphateの3つの骨誘導因子の徐放濃度の定量が完了した(n=1)。OS/PLGA から徐放されるDexamethasoneはごく微量であり、ある程度予想していたことであるが、試料調整を含めたHPLCの測定条件の最適化に多くの時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
OS/PLGAからの Dexamethasone、ascorbic acidおよび beta-glycerophosphateの経過時間と徐放量について繰り返し定量する(n=2およびn=3)。測定条件の設定が完了したことで、n=2およびn=3に多くの時間はかからないと考えている。n=3までの測定が完了した後、OS/PLGA上での細胞分化の検討に移る。
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Causes of Carryover |
少額の端数分を繰り越したため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度は、26年度までに開発したOS/PLGAメッシュプレート上で自己複製/多分化能細胞の一部である幹細胞および前骨芽細胞を培養し、RT-PCRで骨芽細胞を活性化するサイトカイン(IGF-I, TGF-beta, BMP-4 mRNA)の発現を分析する。またDNA cell proliferation assayで細胞増殖能の評価を行う。
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