2015 Fiscal Year Research-status Report
光機能化処理によるインプラント周囲骨形成促進の試み。ー微小循環からのアプローチー
Project/Area Number |
25463058
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
松尾 雅斗 神奈川歯科大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30190416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 憲幸 神奈川歯科大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (20339782)
高橋 俊介 神奈川歯科大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (60206810)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | SEM / インプラント / 表面構造 / 光機能化 / インプラント周囲炎 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】光機能化処理は紫外線を用いてインプラント表面性状の改良を行う方法の1つである。本法によりインプラント周囲の骨芽細胞の集積や血管新生などが促進され骨結合期間が短縮されるとされる。また、抗炎症性が増加するとの報告もある。本研究では、光機能化処理が実験的インプラント周囲炎の防御機構に影響するか検討を行なった。 【方法】本研究は学内動物倫理委員会の承認後、実験指針に沿って行った。ビーグル犬を用い、下顎前臼歯部歯槽窩内に純チタンスクリュー型インプラントを即時埋入した。片側は光機能化処理を行った実験群、他方は対照群とした。90日後、オッセオインテグレーションを確認後、インプラント体歯頚部にデンタルフロスを設置し、さらに90日間実験的インプラント周囲炎を惹起させた。試料は、MicroCT撮影し骨吸収面積を計測した。また、走査電顕にて観察した。 【結果と考察】オッセオインテグレーション獲得時には光機能化群、対照群とも大きな差はなかった。実験的インプラント周囲炎の惹起後、対照群ではインプラント体歯頚部を中心としたリング状の骨吸収が観察された。それに対して、実験群ではその歯頚部の骨吸収量は有意に小さかった。以上の結果から光機能化処理はインプラント周囲組織への炎症波及を抑制する可能性が示唆された。 【まとめ】前年度までに光機能化処理はインプラント体周囲への血管および骨形成を促進することがわかった。本年度はそれが炎症防御にも役立つことを検証することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
前年度までに光機能化処理はインプラント体周囲への血管および骨形成を促進することがわかった。本年度はそれが炎症防御にも役立つことを検証することができた。 光機能化処理は紫外線を用いてインプラント表面性状の改良を行う方法の1つであり、本法によりインプラント周囲の骨芽細胞の集積や血管新生などが促進され骨結合期間が短縮されるとされる。また、抗炎症性が増加するとの報告もあるためほ本年度は光機能化処理が実験的インプラント周囲炎の防御機構に影響するか検討を行なった。これらについて発表を国内学会、国際学会において行う事ができた。また、論文化することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度にあたるため、総括として国内学会ならびに国際学会にて発表を行いたいと考えている。また、進行中の骨接触率と微小循環の関連性についても論文化を進めたいと考えている。現在、執筆中であるので年度内のアクセプトを目指したいと考えている。
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Causes of Carryover |
現在、執筆中の論文の一つが投稿まで至らなかったため、英文校閲ならびに投稿にかかる費用が残存してしまったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
論文アクセプトを目指します。そのための支出に使用いたします。
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Research Products
(7 results)