2014 Fiscal Year Research-status Report
ナノアパタイトとナノコラーゲンによる生体極似骨梁構造を持つ人工骨の開発
Project/Area Number |
25463059
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
八上 公利 松本歯科大学, 歯学部附属病院, 准教授 (00210211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 浩志 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (00278178)
笠原 香 松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (20064694) [Withdrawn]
牧 茂 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (20134942)
定岡 直 松本歯科大学, 歯学部, 助教 (80549395)
川原 一郎 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (20319114)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ハイドロキシアパタイト / コラーゲン / ナノ / 骨芽細胞 / 破骨細胞 / ALP / オステオカルシン / VEGF |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノコラーゲンにナノアパタイトをチタンを基盤として形成し、間葉系幹細胞を骨芽細胞分化をかけて培養した。結果、実験群ではオステオカルシンの発現や石灰度の増加など骨芽細胞への分化傾向が増していた。ナノハイドロキシアパタイトコラーゲン複合体に対する間葉系細胞の骨芽細胞分化の検討を、ISO10993に準じて骨髄間葉系細胞への細胞毒性、育成状態と分化度を検証した。その結果、何れのTCPの表面にも,間葉系細胞が良好に付着していた.血管誘導能をもつハニカム型のTCPの孔内においても,TBによる基質形成およびALPにより骨芽細胞分化が確認された。血管用組織形成は,何れのTCPでも,培養系での確認はできなかった。従来の37HbTCP(H)に比べ,コラーゲンコート37HbTCP(C)では,ハニカム孔内部への付着細胞数が増加していた.コラーゲンコート37HbTCP(C)では,D14において培養細胞による石灰化が確認された。骨形成遺伝子の変化は、H25年度では再現性がうまくかったが、検証に使用しているプライマー配列を修正、また、抽出過程を変更した結果、コラーゲン付加TCPの孔内における間葉系幹細胞では。アクチンとVEGFの発現が非コートに比べて増強していることが明らかとなった。骨芽永続的に形成維持されるには骨芽細胞による骨形成のみならず、質の悪くなった骨を吸収改変する破骨細胞に機能が重要である。そこで以上の結果を踏まえ、H27年度はナノコラーゲンに対する破骨細胞の形成や機能の変化について、共存培養系を用いて検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ナノコラーゲンとそれに対するハイドロキシアパタイトの結晶化に成功しており、間葉系細胞の骨分化培養により骨分化および石灰化迄観察されている。また、ショートコラーゲンへのナノクリスタルアパタイトの結晶コートにおける生体内骨形成実験では、骨形成の促進と、骨質の改善が見られた。6ヶ月までの経過では、長期的な骨の形成速度と質には既存のアパタイトやコラーゲンとの差は見られないが、形成初期における速度と質に有意な増加が見られた。
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Strategy for Future Research Activity |
ナノ基質に対して幹細胞の初期応答や文化の過程で、アクチンとVEGFの発現が非コートに比べて増強していることから、生体における骨組織形成環境が整いつつある1週以内の変化が重要と思われる。また、人工的に形成された骨においても、永続的に形成維持されるには骨芽細胞による骨形成のみならず、質の悪くなった骨を吸収改変する破骨細胞に機能が重要である。そこで以上の結果を踏まえ、H27年度はナノコラーゲンに対する破骨細胞の形成や機能の変化について、共存培養系を用いて検討中である。
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Research Products
(7 results)