2015 Fiscal Year Annual Research Report
iPS細胞の最小限の分化誘導による再生骨の作製とブタ顎骨欠損モデルへの応用
Project/Area Number |
25463071
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西澤 悟 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (00646200)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
星 和人 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30344451)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | iPS細胞 / 再生骨 |
Outline of Annual Research Achievements |
ミニブタiPS細胞(piPSC)とヒトiPS細胞(hiPSC)のin vitroにおける中胚葉系細胞への分化特性を比較するとpiPS細胞の方が劣っていた。これは両者のリプログラミング因子導入により初期化される遺伝子に違いがあることが原因と考えた。そこでマイクロアレイを用いてヒトおよびミニブタのリプログラミング前後の細胞(線維芽細胞とiPS細胞)の遺伝子発現を網羅的に解析した。その結果hiPSCでは変動が確認されないがpiPSCでは発現増加/減少する遺伝子が1290/1145遺伝子、pIPSCでは変動が確認されないがhIPSCでは発現増加/減少する遺伝子が895/783遺伝子確認された。変動遺伝子にはKLF4、IHH、SOX17など多能性および骨分化関連遺伝子が多数含まれており、これらの遺伝子を増強あるいは抑制することでpiPSCの分化特性を改善する可能性があり、詳細な検討を継続しておこなっている。 プライム型であるpiPS細胞をナイーブ型に誘導することで中胚葉系細胞への分化効率が向上するか検討をおこなった。Hannaらが報告した培養法[Nature 504(7479):282-6, 2013]でpiPSCをナイーブに誘導するとコロニー形状がナイーブ型として特徴的なマウスES細胞様のものに変化した。またこの細胞をYuらが報告した分化誘導法[Cell Stem Cell. 8(3):326-34, 2011]を一部改変した方法で中胚葉系に分化誘導すると分化誘導4日の時点で初期中胚葉マーカーであるbrachyury発現が2~5倍増加し、FCM解析でも中胚葉系分化細胞数の増加が確認された。
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Research Products
(2 results)