2013 Fiscal Year Research-status Report
LAMP2を標的としたリソソーム細胞内輸送のブロッキングによる顎骨吸収の抑制
Project/Area Number |
25463072
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
横山 三紀 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70191533)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KA 井上 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (90302877)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | リソソーム / LAMP / 細胞内輸送 |
Research Abstract |
Lysosome-associated membrane protein-1/2 (LAMP-1/LAMP-2)はリソソーム膜の主要な構成タンパク質である。LAMP-1、LAMP-2は、いずれも1回膜貫通タンパク質で、リソソーム内腔側ドメインは高度に糖鎖が付加されており、C末端の11アミノ酸残基からなる短いペプチドが細胞質側に突き出している。高度に糖鎖修飾されていることから、当初LAMP-1/LAMP-2はリソソーム膜をリソソームの分解酵素の攻撃から保護する糖衣を形成する役割をもつと考えられていた。その後の研究からLAMP-1/LAMP-2は、保護作用よりもむしろリソソームやファゴソームのようなオルガネラの細胞内輸送の調節に関与することが明らかになってきたが、その分子メカニズムには解明されていない部分が多い。平成25年度においては、(1)骨代謝におけるLAMP-2の役割を明らかにするために、FLAGタグを付けたLAMP-2を骨芽細胞で発現させ、免疫沈降物を質量分析により解析し、いくつかの分子の同定に成功した。(2)LAMP-2の細胞質側のペプチド部分がどのような細胞内のタンパク質と相互作用するかを明らかにする目的で、11アミノ酸残基のうち、リソソームへの局在化に必要な2残基を除く9残基に対して、部位特異的な光架橋剤を導入した。しかし架橋剤を導入したLAMP-2の発現効率が低く、相互作用する分子の同定には至らなかった。(3)細胞内小器官の局在を定量的に解析するための画像解析プログラムを開発し(JAXAとの共同研究)、骨芽細胞におけるRANKLの細胞内局在に対するLAMP2 siRNAの効果を検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
LAMP2について結合タンパク質の質量分析による同定に成功しており、またLAMP2, LAMP1のsiRNA実験についてもタンパク質レベルでの低下を確認することができた。またsiRNAの効果を評価するための、細胞内オルガネラ局在化解析システムの構築にも成功した。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は主に骨芽細胞を用いて実験系の確立をおこなった。さらに破骨細胞やマクロファージでの検討を行う予定である。また部位特異的架橋剤の導入にあたり、非天然アミノ酸導入システムの発現系の発現効率の向上が課題である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
抗体を購入する予定であるが、その種類(どの会社のものが最も適切か)の選択について検討中であるため。 抗体を購入する予定である。
|
Research Products
(2 results)