2016 Fiscal Year Annual Research Report
The role of CCR10+ regulatory T cells in oral squamous cell carcinoma.
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25463078
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
渡邉 賀子 浜松医科大学, 医学部, 助教 (10444358)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 文度 浜松医科大学, 医学部, 教授 (60204492)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 免疫担当細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、様々な癌で、免疫担当細胞が浸潤していることが分かってきている。口腔扁平上皮癌の癌組織中にも、様々な種類の免疫担当細胞の浸潤が認められる。免疫担当細胞のひとつである制御性T細胞は、免疫抑制機能に特化したT細胞サブセットであり、癌が制御性T細胞を誘導して、腫瘍免疫を抑制することが考えられている。制御性T細胞が発現するレセプターの違いで、さらに様々な種類のサブセットに分けられ、これまでに、CCR4陽性Foxp3陽性T細胞の浸潤が多いと、予後不良になることを見出してきた。そこで、口腔扁平上皮癌における制御性T細胞におけるケモカインレセプターの発現とその局在に着目し、研究をすすめた。 未治療の状態で切除された口腔扁平上皮癌の検体を用いて、免疫組織染色を行い、解析を行った。CD4陽性Foxp3陽性制御性T細胞は癌の間質に存在した。さらにCD4陽性Foxp3陽性制御性T細胞におけるケモカインレセプターの発現について免疫組織染色を行ったところ、CCR10を発現するCD4陽性制御性T細胞が著明に浸潤していることがわかった。 癌の間質にCCR10陽性CD4陽性制御性T細胞が存在することから、癌細胞もしくは癌周囲の環境がCCR10陽性CD4陽性制御性T細胞を誘導し、腫瘍免疫からの寛容を得ている可能性が示唆される。また、CCR10陽性CD4陽性制御性T細胞自体も腫瘍の成長を誘導する因子を産生し、腫瘍増殖に関与している可能性が考えられる。リガンド産生細胞の同定をすすめることで、癌の病態形成との関連について検討している。
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