2015 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺幹細胞を用いた機能障害唾液腺修復モデルの確立と臨床への応用
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25463092
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
平木 昭光 福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (60404034)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 正徳 熊本大学, 医学部附属病院, その他 (90117127)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 唾液腺 / 再生・修復 / 分化 / 機能回復 / 放射線 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス唾液腺幹細胞を用いた分化誘導による細胞機能修復の解析 前年度までに24週齢正常マウスの顎下腺から分離した顎下腺幹細胞に2.0Gyの放射線を照射すると細胞増殖が1.4倍に増加し、形態学的には変化がみられなかったが、細胞内のAmylase、EGF、EGFR、HGFα、c-Met、KGF、FGF4、FGFR3、FGFR4の減少が観察された。今年度はマウス顎下腺幹細胞に2.0Gyの放射線を照射し、その後IV型コラーゲン基質と高カルシウム培地(1.0 mM)を用いて細胞の分化誘導を行うとともに、放射線照射によって減少した成長因子EGF、KGF、FGF4を外因性に刺激した。細胞増殖に与える影響や形態的変化を検索し、細胞機能修復の指標として唾液腺特異的なタンパクであるアミラーゼの発現の解析を行った。 ①細胞増殖に与える影響:放射線2.0Gy照射した細胞をIV型コラーゲンコートディッシュ上で培養を行うと細胞増殖は115%に増加した。さらに、その培地のカルシウム濃度を上昇させると(0.2 mM→1.0 mM)、細胞増殖は90%に減少した。 ②形態的変化:IV型コラーゲン上の培養による変化は認めなかった。培地のカルシウム濃度を上昇により、個々の細胞は立方形からやや紡錘形に変化した。細胞の配列は敷石状から円形を形成するような腺様構造の構築が認められた。 ③アミラーゼ発現の変化:EGF、KGF刺激によって、細胞内と細胞上清中のアミラーゼの上昇が確認された。FGF4においてそれらの変化は認めなかった。ウエスタンブロットと免疫染色で同様の結果が得られた。
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Research Products
(5 results)