2014 Fiscal Year Research-status Report
歯性感染症病変形成時の上皮発現における上皮-間葉移行(EMT)の関与に関する研究
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25463094
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
石畑 清秀 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (10437957)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋 香織 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10343526)
中村 典史 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (60217875)
小松澤 均 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (90253088)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歯原性上皮細胞 / 細菌感染 / 歯根嚢胞 / EMT / 口腔外科 / 細胞増殖 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,歯性感染症における歯原性上皮・間葉系細胞の生体防御機構に関与する働きを解明し,歯性感染症に 対する新たな治療戦略に必要な知見を得ることを目的としている.本研究を遂行するため,歯性感染症とされる 歯根嚢胞,歯根肉芽腫摘出切片ならびに,不死化ラット歯原性上皮細胞(HAT-7),不死化マウスHertwig上皮鞘 細胞(HERS01a)を用いた基礎的実験により,細菌感染環境下の歯原性細胞の裏装上皮形成過程における役割につ いて分析する.さらに上皮系または間葉系の性質を有する細胞が,いかなる性質転換を示すかを解析し,種々の 歯原性疾患との関連性について検討する.以上のような検討を行うことで,歯原性上皮・間葉に由来する疾患についてのさらなる理解,さらにはそれらの疾患に対する新たな治療法開発の可能性が期待される.免疫組織学的染色法を利用した歯根嚢胞,歯根肉芽腫におけるEMT関連物質(E-,N-cadherin,Vimentin)の局在性を確認したが,歯性感染症疾患において,EMT関連物質の変化を追求するまでには至っていない.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
摘出切片免疫染色実験に関しては概ね計画通りに進行できているものの,株化細胞実験においては,再現性に乏しく,現在も検証中である.
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Strategy for Future Research Activity |
1)細菌感染HAT-7ならびにHERS01aにおける,増殖因子(IL1,6,KGF,EGF,TGF-β,Notch)ならびにEMT関連物質 (E-,N-cadherin,Vimentin)の遺伝子学的発現ならびに組織学的局在性についてPCR, real time PCR,細胞免疫 組織学的染色を用いて確認する(石畑,田中,小松澤). ・具体的には,HAT-7ならびにHERS01aに細菌産生毒素(LPS)を暴露させ,real time PCRを用いて増殖因子(IL1 ,6,KGF,EGF,TGF-β,Notch)ならびにEMT関連物質(E-,N-cadherin,Vimentin)の発現量を解析する. (2)増殖因子発現抑制,ならびにEMT誘導抑制時の上皮形成様式 HAT-7ならびにHERS01aの増殖因子抑制またはEMT誘導抑制を促すことで,裏装上皮形成様式に変化がみられるか ,real time PCR,細胞免疫組織学的染色を用いて確認する(石畑,田中).
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Causes of Carryover |
今年度は,学会発表等の出向費に掛かる出費が少なく,次年度に繰越の形となってしまった.積極的な学会発表さらには,紙面発表等を行うことにより,研究成果の公表に努めながら,遂行したい.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
購入予定であった,実験材料の購入,紙面発表等行うことで速やかに助成金の遂行に当てる予定である.
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Research Products
(2 results)