2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25463117
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
川又 均 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70224847)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 発生母細胞 |
Research Abstract |
マイクロアレイで同定された12遺伝子ののmRNAの全貌,genomic DNAの構造(プロモーター領域の構造とエキソンイントロンの構成など)をデータベースで検索し確認した.9遺伝子がデータベースに登録されており,その構造の解析が可能であった.9遺伝子に対して,PCRプライマーを設定した.検索は臨床材料を用いる予定であり,使用できるRNAの質が高くないものも存在する.したがって,プライマーの設定に際してはgenomic DNA由来の産物が増幅されないようにイントロンをまたぐように設定する.また,多くのバリアントが存在する可能性があり,可能であればバリアントのコアを増幅できるように設定する. 3.凍結保存されている口腔扁平上皮癌組織からRNAを抽出しcDNAを合成した.cDNAの質のチェックとして既に保有しているGAPDHとSCCA1に対するプライマー,プローブによりTaqMan PCRを行う.GAPDHが30サイクル以上でないと立ち上がらないサンプルはRNAの質が悪いか逆転写に問題があると考え除外.GAPDHが30サイクル以下で立ち上がるがSCCA1が35サイクル以上でないと立ち上がらないサンプルは上皮の含有はほとんどないと考え除外.唾液腺由来腺扁平上皮癌細胞TYS,粘膜由来扁平上皮癌と考えられるHSC4,OSC10を用いたプライマーチェックすることにより,すべてのプライマーが使用可能であることを確認し,臨床材料からの検索を開始した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ予定通りに研究が進んでいる.マイクロアレイで同定した遺伝子の内現時点で9遺伝子のみが構造解析がなされていたが,口腔扁平上皮癌の発生母細胞を同定するのに十分な情報である.設定されたプライマーは,ややバックグラウンドが大きいものもあるが,PCRの条件を工夫することにより使用可能であった.臨床サンプルは一部RNAの質が悪く使用不可能な者があったが,大部分は解析可能であった.
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り,臨床サンプルを用い,再現性のある遺伝子発現プロファイルを作成し,発生母細胞を推定し,その臨床像との比較検討を行う.同時に,同定した遺伝が免疫染色にて検索可能であるか,抗体の検索を進める予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究はほぼ計画通り実行できたが,予想以上に消耗品の使用が少なかったため,次年度使用額が生じた. 26年度はPCRによる臨床検体の検索に加え,免疫染色の準備が必要であり,抗体の選択購入,実際に免疫染色で使用可能であるかの検定をしなければならず,25年度からの繰越金も加えた助成金で研究を進める予定である.
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