2015 Fiscal Year Research-status Report
顎口腔領域における蛍光血管造影法を用いたナビゲーションサージャリーの確立
Project/Area Number |
25463127
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
宮崎 英隆 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70420271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横尾 聡 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00322206)
工藤 敏文 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (50431911)
井上 芳徳 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 准教授 (70280964)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 口腔 / 蛍光血管造影 / 再建 |
Outline of Annual Research Achievements |
インドシアニングリーン(ICG )の特性に着目しICG蛍光血管造影法(アンギオグラフィー)をガイドにした顎口腔領域の低侵襲的な診断や治療法の確立を目標として一連の研究計画を立案した。当該年度においては前年度から引き続き再建手術の際の皮弁の挙上時および術後の皮弁の血流の評価、血管腫・血管奇形に対する診断・治療を予定した。 まず再建手術では症例を選んで各種皮弁に術中にICG蛍光血管造影(アンギオグラフィー)を行い、血行の安定した領域を確認して再建を行う様にした。また血行に配慮した顎口腔領域に有用な再建法を各種考案し、海外誌に報告した。 また、ICG蛍光血管造影法(アンギオグラフィー)によって組織の血行の定量的評価を試みた。その結果、有用と思われるパラメータを考案した。臨床の症例によってその有用性は示唆されたが、さらにその精度を確認するため、もう少し症例を蓄積し、解析する必要があると思われた。 血管腫・血管奇形に対する診断・レーザー治療においては局所麻酔下での手術であり、かつICG投与が侵襲をともなうでもあり、現時点ではまだ臨床応用までには至っていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インドシアニングリーン(ICG) の近赤外脈管造影作用に着目し、顎口腔領域の手術に応用すれば、リンパ管・血管の走行がリアルタイムに描出されるため、この蛍光造影法をガイドにした低侵襲的な診断や治療法の確立を目標として研究計画を立案した。 われわれはまず東京医科歯科大学血管外科のグループと共同で各種皮弁挙上時に顎口腔領域の手術に適したICG アンギオグラフィーにおけるICG の至適濃度や投与法の検討から開始した。次に同一個体内での血行変化を確認するための新たな定量的血行評価のためのパラメータを考案し、臨床の現場での皮弁による顎口腔再建症例に応用した。有用なパラメータであることが示唆されたが、解析にはもう少し臨床症例が思うように集まらなかったため、研究機関の延長を申請することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
顎口腔再建手術における、組織の血行変化を確認するための新たな定量的評価のためのパラメータを考案したが、より信頼性の高いデータを出すためにはもう少し症例を増やす必要性がある。症例の増加および統計学的解析ができれば非常に有用なパラメータとして今後様々な場面で応用できるものと予想される。
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Causes of Carryover |
ICG蛍光血管造影法による皮弁の血流測定法臨床応用を開始したが適切な症例が思うように集まらなかったので、研究期間の延長をして研究の継続することを申請した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究報告のため、学会発表や論文校正・掲載等に用いる予定である。
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