2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
25463129
|
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
小枝 聡子 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 医員 (00400391)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 脳磁計 / 再建舌 |
Outline of Annual Research Achievements |
今日, 舌癌により失われた口腔機能は遊離皮弁によって再建され, 一定の機能回復を果たしているといえる. しかしながら, 回復した感覚は残存舌からの入力によるものか, 再建舌からの入力によるものか, 大脳半球のどちらに優位性があるのか, 大脳機能局在が変化したのか, 再建した舌と大脳の機能局在を明らかにした研究はない. 本研究では, 脳磁計(Magnetoencephaligraphy,MEG)の特色を最大限に利用して, 再建した舌電気刺激時の大脳皮質一次体性感覚野(SEFs)の成分を明らかにした. 平成25年度に得られた舌再建術後患者ボランテイア6名の残存舌, 再建舌電気刺激によるSEFの潜時, 電流方向, 反応側性をさらに詳しく解析した. 再建舌電気刺激により健常ボランテイア同様, 55ms付近に最大ピークをもつcP55mが確認された. しかし, cP55mが確認されない症例もあり, 従来の解析に加え時間周波数解析をおこなうことにより, 従来解析で確認されなかった脳活動の有無を評価した. 従来の解析では明らかなSEFが確認できなかった症例に対しても時間周波数解析では有為な反応が推定され, 再建舌電気刺激によるSEFは揺らぎを持つ可能性が示唆された. 今後, さらに症例を増やし検討する必要がある. また, 電気刺激による痛覚刺激に加え, 触覚, 温熱感覚という他の刺激について検討する必要がある.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究者が妊娠出産により産前産後休暇, 育児休暇を取得中であるため, 新たな研究ボランテイアによるデータの追加が現在困難であるため.
|
Strategy for Future Research Activity |
育児休暇終了後, これまでの解析結果を基に, 再度研究ボランテイアを募集し, 脳解析を進める. 再度倫理委員会承認が必要なため, 速やかに手続きをおこなう.
|
Causes of Carryover |
研究者が産前産後休暇, 育児休暇取得中であるため, 研究計画に遅れが生じた. また温熱刺激装置購入予定であったが, 休暇前に納期が間に合わないため, 購入を延期した.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
育児休暇終了後, 速やかに研究を再開し, 温熱刺激装置購入, 研究ボランテイアの募集追加をおこなう.
|