2013 Fiscal Year Annual Research Report
ヒアルロン酸を用いた新規ナノ・ハイブリッド材料による抜歯創保護材料の開発
Project/Area Number |
25463143
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
宮本 郁也 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (50402912)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 抜歯窩 / 歯槽骨 / 骨吸収 / 創傷治癒 / 骨細胞 / ヒアルロン酸 / 骨補填材 / 培養骨膜細胞 |
Research Abstract |
本研究は、抜歯よって起こる歯槽骨の吸収を抑制し、早期・骨形成を促す抜歯創用保護材料の開発を目的とした。従来から抜歯後にコラーゲンやゼラチンなどの創傷治癒材料が用いられてきた。しかし、これらの材料に積極的な骨新生能があるものは、ない。まず、予備的観察研究として抜歯創の検討をヒトの第三大臼歯の抜歯該当部位の歯槽骨観察により開始した。抜歯施行時の歯槽骨評価として、ヒトの第三大臼歯周囲骨の評価をComputed tomography (CT)と病理組織学的所見により行った。この観察より、加齢に伴って歯の周りの歯槽骨は、骨細胞の減少や骨硬化などの形態学的変化を起こしていることが分かった。海綿骨部分の変化は、CT上では骨硬化としてとらえられた。組織学的には皮質骨部分は骨細胞の減少や骨硬化を示したが、CTでは判別できなかった。 これらの結果から、動物実験をするにあたり年齢の因子を考慮した実験系を企画することと、皮質骨の骨硬化を画像診断学的に評価する新しい方法が必要と思われた。皮質骨を詳細に検討するには実験的に、通常のCTを超える解像度を持つ測定機器を使用する必要があった。この目的のため、シンクロトロン放射光を用いた検討が有用と考えられた。この目的のため、九州シンクロトロンセンターにて、予備的実験を行った。この場合、歯槽骨内の脈管構造がCT画像にて獲得できた。 結論として、歯槽骨における皮質骨と海綿骨は加齢に伴って組織学的に骨硬化を起こしたり、骨細胞が減少したりしながら変化することが分かった。また、皮質骨の変化は通常のCTでは判別できず、より解像度の高い機器を用いることが必要なことが分かった。シンクロトロン放射光は十分な解像度で皮質骨の微細構造を把握できた。これらの結果を利用して、必要な動物実験モデルを作成、抜歯窩における創傷治癒を有利に働かせられる材料を開発する予定である。
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[Journal Article] Prognosis factors in the treatment of bisphosphonate-related osteonecrosis of the jaw - Prognostic factors in the treatment of BRONJ -2014
Author(s)
Daigo Yoshiga, Ikuo Nakamichi, Yoshihiro Yamashita, Noriaki Yamamoto, Kensuke Yamauchi, Shinnosuke Nogami, Takeshi Kaneuji, Sho Mitsugi, Kenkou Tanaka, Yoshihiro Kataoka, Takuma Sakurai, Hiroyasu Kiyomiya, Ikuya Miyamoto, Tetsu Takahashi
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Journal Title
J Clin Exp Dent.
Volume: 6
Pages: 22-28
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Prevalence and imaging characteristics of detectable tonsilloliths on 482 pairs of consecutive CT and panoramic radiographs.2013
Author(s)
Oda M, Kito S, Tanaka T, Nishida I, Awano S, Fujita Y, Saeki K, Matsumoto-Takeda S, Wakasugi-Sato N, Habu M, Kokuryo S, Kodama M, Kaneuji T, Yoshiga D, Miyamoto I, Nishimura S, Yamashita Y, Maki K, Tominaga K, Yoshioka I, Ansai T, Morimoto Y.
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Journal Title
BMC Oral Health.
Volume: 14
Pages: 54
DOI
Peer Reviewed
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