2015 Fiscal Year Annual Research Report
アセチルサリチル酸によるBRONJ発症の予防法の開発
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25463161
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉村 善隆 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (30230816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊入 崇 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (10322819)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 歯学 / ビスホスホネート |
Outline of Annual Research Achievements |
ビスホスホネート系薬剤の服用者において抜歯後に発症する顎骨壊死(BRONJ)は、極めて重篤な症状が発症し難治性の疾患であることから、発症を予防することが重要となっている。抜歯処置が必要な場合は、BP製剤の休薬が推奨されているが、BP製剤の休薬がBRONJ発生を予防するという明らかな臨床的エビデンスは存在していない。平成26年度の研究において、マウスモデルを用いてアセチルサルチル酸(アスピリン)を投与した実験群ではBRONJの発症が抑制されることを明らかにした。平成27度の研究では、BRONJ発症過程におけるアスピリンの抑制作用機序について検討を行い、炎症反応の軽減によりBRONJの発症が軽症化する可能性を明らかにした。そこで、今年度は昨年度と同様に、昨年度に得られた結果を踏まえて詳細に検討した。 ゾレドロン酸水和物(Zometa)をマウスの尾静脈に毎週投与を行い、投与1か月後に上顎第一臼歯を抜去、抜歯2か月後にマウスの屠殺を行い、アスピリン投与群と非投与群について比較検討を行った。アスピリン投与群に比べアスピリン非投与群において、Treg細胞の機能低下に伴うTh17細胞の増加と血中IL17濃度の上昇が認められた。また、これらに関係して、CD25中和抗体の投与はBRONJ症状を悪化させることが認められた。 これらの結果より、アスピリンを投与することでTreg細胞の機能低下によるTh17細胞の免疫応答が収束し、BRONJの発症が軽症化する可能性があることが示唆された。
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