2013 Fiscal Year Research-status Report
ナノ加工チタンインプラントの臨床応用を目指したメカニカルストレスによる骨形成促進
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25463185
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
黒田 晋吾 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (40332796)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 栄二 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (40273693)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | LIPUS / 骨治癒 / チタン / インプラント |
Research Abstract |
本研究はチタンインプラント周囲における骨治癒のメカニズムの解明と、その促進を遺伝子レベルで図ることを目的として、チタン表面のナノ加工とメカニカルストレスに着目した実験を行った。まず、Low Intensity Pulse Ultrasound (LIPUS) の骨形成に及ぼす影響を検討する予備実験を行った。ラットを全身麻酔後、剃毛し骨膜が露出するように皮膚切開し、直径1.0 mmのフィッシャーバーでプレドリリングを行い、チタン合金(Ti-6Al-4V)製ミニスクリューを脛骨にハンドドライバーにて植立した。処置後、絹糸及びメタルクリップで創部を縫合した。実験群では埋入当日から、一日に20分ずつLIPUS照射を行い、反対側を対照群とした。埋入から3日から14日後に摘出したスクリューおよび周囲骨を、テクノビット9100を用いてレジン包埋し、スクリューと周囲骨を走査型電子顕微鏡およびμ-computed tomographyを用いて解析した。その結果、実験群ではbone-implant contact(BIC)、cortical bone volume(CBV)、cortical bone thickness(CBT)、bone density(BD)の増加を認め、スクリュー周囲骨の治癒促進が観察された。これらのことから、チタンインプラント周囲の骨治癒促進に、LIPUS照射が有効であることが示唆された。将来的な遺伝子レベルでの骨治癒促進法の確立の一助となる成果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定に沿って,おおむね順調に進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後,レジン切片において、Bril、OPN、BMPの発現様相を免疫組織化学的に解析し、スクリュー周囲の骨治癒の様相を検討する.さらに,チタン合金(Ti-6Al-4V)製のスクリューをナノ加工し,ラットの脛骨に埋入する。処置日から右側脛骨のみ超音波(Osteosonic、伊藤超短波株式会社、東京)を1日1回15分間照射する。トリフィンバーを用いて採取した組織をイルミナ社のDNAマイクロアレイ(Illumina® RatRef-12)により、発現遺伝子のプロファイリングを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験動物,試薬,実験器具などの必要量が予定を下回ったため,次年度繰り越しとなった. 実験動物,試薬,実験器具等の購入に使用する予定である.
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Research Products
(1 results)