2015 Fiscal Year Annual Research Report
酸化ストレス防御因子・SOD2の歯周組織における機能解析
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25463221
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
臼井 通彦 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (10453630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 孝彦 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (40301791)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | SOD2 / セメント芽細胞 / セメント質肥大 |
Outline of Annual Research Achievements |
SOD (superoxides dismutase)は酸化ストレスによって生じるROS (reactive oxygen species)の起点物質であるスーパーオキサイドを過酸化水素と酸素に変換する酵素で、酸化ストレス防御因子として働く。近年、歯周病に罹患した歯周組織において酸化ストレスが生じていることが報告されているが、SODの歯周組織における役割については不明な点が多い。昨年度までの研究により、4週齢のDMP1cre-SOD2欠損マウスのセメント質において野生型に比較して、セメント質の肥厚が観察され、セメント質形成にSOD2が関与している可能性が示唆された。セメント芽細胞の増殖・分化におけるSOD2の役割を明らかにするために、セメント芽細胞株(ヒト)であるHCEMにSOD2 overexpression(過剰発現)を行い、MTT assayとセメント芽細胞分化マーカーであるDMP1, CP23, PHEX遺伝子発現をreal-time PCR法にて検証した。SOD2の過剰発現はセメント芽細胞の増殖には影響を与えなかったが、DMP1, CP23の発現を有意に減少させた。次に、SOD2 siRNAを用いて、HCEMにおけるSOD2発現をノックダウンし、同様にMTT assay 並びにセメント芽細胞マーカー遺伝子の発現を検証した。MTT assay においてSOD2ノックダウン群はコントロール群に比較して、HCEMの増殖が有意に亢進した。さらに、SOD2過剰発現において発現減少が観察されたDMP1, CP23の遺伝子発現はコントロール群に比較して、有意に上昇した。セメント芽細胞マーカー遺伝子発現において同様の結果が、マウスセメント芽細胞株OCCM30において観察することができた。以上の結果より、酸化ストレス防御因子・SOD2はセメント芽細胞においてその増殖・分化を抑制していることが示唆された。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Donepezil prevents RANK-induced bone loss via inhibition of osteoclast differentiation by downregulating acrtylcholinesterase.2015
Author(s)
Sato T, Enoki Y, Sakamoto Y, Yokota K, Okubo M, Matsumoto M, Hayashi N, Usui M, Kokabu S, Miura T, Nakazato Y, Araki N, Fukuda T, Okazaki Y, Suda T, Takeda S, Yoda T
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Journal Title
Heliyon
Volume: 1
Pages: e00013
DOI
Peer Reviewed
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