2013 Fiscal Year Research-status Report
安全な高齢者歯科治療法の確立~生体情報モニタリングシステムの応用~
Project/Area Number |
25463233
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
柏崎 晴彦 北海道大学, 大学病院, 講師 (10344516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兼平 孝 北海道大学, 大学病院, 講師 (90194935)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高齢者歯科 / 生体情報 / 栄養 / ストレス / 自律神経活動 |
Research Abstract |
超高齢社会を迎えた日本では,高齢者の有する全身疾患や加齢変化に対応した高齢者歯科医療が求められている。しかし,高齢者の全身疾患,栄養状態,生活習慣,社会的背景,歯科治療内容等が歯科治療時の全身状態やストレスに及ぼす影響は明らかではない。我々は歯科治療時の全身状態をリアルタイムに評価できる新規デンタルユニット連動型生体情報モニタリングシステムを開発した。本研究では,生体情報モニタリングシステムにより高齢者の歯科治療時における全身状態やストレスの変化を評価・解析し,様々な背景因子の中から高齢者歯科治療におけるリスク因子を明らかにすることを目的とする。科学的根拠に基づいた安全・効果的な高齢者歯科治療法の確立をめざす。平成25年度は,健全なボランティアを対象として新規モニタリングシステムの歯科治療時のストレス評価法としての有用性について検討を進めた。健全なボランティア 10 名を被験者 として歯周基本治療時の自律神経活動を評価した結果、実際の歯科治療中よりも治療直前や開始直後にストレスの指標となる交感神経活動が上昇する傾向があることが明らかになった。さらに健全なボランティア 10 名を被験者 として,循環動態に影響を及ぼしやすい栄養状態および体構成成分(骨格筋量、体脂肪量、体水分量及び基礎代謝量)をインピーダンス方式高精度体成分分析装置にて測定し,精密かつ非侵襲的に栄養状態を評価できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究を遂行するための機器を整備し,ボランティアを対象に基礎データを得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
ボランティアによる基礎データの取得に成功したので,次年度では予定通り実際の高齢患者を対象に生体情報やストレスの変動特性解析およびリスク因子の選定を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度はデータ取得のための物品費にほとんど使用し,情報収集のための旅費は予想よりも少なかった。 データ収集に必要な費用や情報収集や成果発表のための旅費に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)