2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of "Self-evaluation tool of the skill that listens to talk" in communications with patient
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25463295
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Research Institution | Gihu University of Medical Science |
Principal Investigator |
杉浦 浩子 岐阜医療科学大学, 保健科学部, 教授 (60252152)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 看護師 / コミュニケーション / 情報取得 / 情報処理 / 評価システム |
Outline of Annual Research Achievements |
28年度は最後の課題である回答形式について検討を行った。これまでの対象者のデータを精査し、取得情報が多い人と少ない人を比較し、取得する情報量および内容の特徴をそれぞれ明らかにした。その結果、取得情報の多い人は、患者の話の内容を詳細に取得しており、加えて非言語メッセージにも着目できている傾向がみられた。これは、患者の話を単に「記憶」するのではなく、何を言わんとしているのかを「理解」するために自然に情報が多く取得できるものと推察された。 そこで、取得情報の多い人の回答結果から最大に取得できる情報を場面ごとに抽出し、また情報処理については、すべての回答からあらゆる種類の処理結果を抽出し、分類にしたがって列挙した。調査の回答形式を、列挙された情報および処理の中で、自分が取得した情報と考えた(感じた)ことを複数選択する方法とした。ただし、選択式の回答では信頼性が疑われる場合もあるため、Lie scaleとして実際にはない情報も含めた。この回答形式を用い、22名の学生を対象に調査を実施した。以前に実施した学生127名を対象とした調査結果と比べると、取得した情報数が以前の調査では平均4~5件であったのが、選択回答形式では平均7~8件に増えた。また、視覚情報の割合は11~30%だったのが、選択回答形式では視覚情報の割合は17~38%と多くなる傾向がみられたが、人による差異は得られた。一方、情報処理では、気持ちの理解と今後の対応の回答が増えた。これらは考えであるため、回答肢を見てから考えることも可能である。回答中に考えたとしても、調査時点でも考えていたように思えることもあり、情報処理においては選択回答形式は信頼性が得られない可能性があること示唆され、今後の検討課題となった。
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