2015 Fiscal Year Research-status Report
看護実践能力育成モデルの構築:先行・帰結因子の探求
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25463303
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Research Institution | Yasuda Women's University |
Principal Investigator |
高瀬 美由紀 安田女子大学, 看護学部, 教授 (50437521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 敏生 広島大学, 医歯薬保健学研究院(保), 教授 (20251069)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 看護実践能力 / パーソナリティ / 職場特性 / 職場における学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
先行研究で,職場における学習と看護実践能力との関連が明らかにされた。しかし,何故ある看護師は職場での学習に動機付けられ,学習を通して看護実践能力を向上できるのか,そして何故ある看護師はそうではないのかの原因は明らかにされていない。そこで本研究は,看護師のパーソナリティと職場特性の適合度が,看護師の職場における学習度,及び看護実践能力とどのように関連しているか検証することを目的とした。 合計で1137名の看護師に無記名の自記式質問票を送付した。対象看護師には,自己のパーソナリティ,自己が認知する職場特性,職場における学習経験度,自己評価による看護実践能力に関する質問項目に回答するように求めた。さらに対象者には,他者評価による看護実践能力評価を提出するように求めた。データの分析には,重回帰分析を使用した。 その結果,315名の看護師から回答を得た。またその内205名の看護師が,他者評価による看護実践能力得点を提供した。分析の結果,パーソナリティと職場特性は,自己評価による看護実践能力と関連していることが明らかとなった。また,職場における自律,そして職場におけるフェードバックと看護実践能力の関係は,外向性(パーソナリティの一種)の程度によって変化する(干渉作用)ことが判明した。しかしながら,看護師のパーソナリティと職場特性の適合度が,看護師の職場における学習度を高め,その結果,看護実践能力が向上すると言う仮説は支持されなかった。また,他者評価による実践能力とパーソナリティ,職場特性,職場における学習の間には関連性は見られなかった。その他の関連性については,現在分析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新しい職場に変わり,倫理申請やその他の手続きに不慣れであったため,予定より研究準備に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
収集したデータの分析を続け,研究結果をまとめて論文執筆を行う予定である。
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Causes of Carryover |
研究の進捗が予定よりやや遅れているため、分析に必要なソフトや予定していた質問紙保存用のキャビネットの購入、及び論文執筆に必要な書籍や英文校正代の支払いがまだできていないため、研究費の次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
繰越研究費は、上記に示した研究・論文執筆に必要な物品の購入費、及び人件費(英文校正代)として適切に使用する計画である。
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