2016 Fiscal Year Annual Research Report
Extraction of factors affecting the management awareness of the chief nurse and the relevance thereof with the hospital management status
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25463304
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
森木 妙子 高知大学, 教育研究部医療学系看護学部門, 教授 (60380317)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 看護師長 / 経営意識 / 病院経営の実態 / 病床管理 / 能力の補完 / 分析の活用 / しくみの理解 / 共分散構造分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】看護師長の経営意識と経営実態との関連を明らかにする。【方法】研究デザインは仮説検証型で、全国の1000人の看護師長にアンケート調査を行う。調査項目は、経営意識8項目、影響する要因38項目、経営実態5項目である。仮説として、「6つの看護を構成する因子が看護師長の経営意識を高め、さらに経営実態に影響を及ぼす」分析方法は共分散構造分析を用いた。【倫理的配慮】高知大学医学部倫理委員会の承認を得る。【結果】1596通配布し988通、61.9%の回収率であった。1)病院の経営実態は3つの観測変数「診療報酬が増える」「人件費率は妥当」「材料費率は妥当」から成り立っていた。これらの経営実態に看護師長の経営意識がパス係数0.77、決定係数0.60の強さで影響を与えていた。さらに看護師長の経営意識に、看護の影響はパス係数0.95、決定係数0.91の強さで影響を与えていた。2)看護師長の経営意識は7つの観測変数から構成されている。3)看護師長の経営意識に影響を与えている看護は6つの潜在変数と14の観測変数から成り立っている。適合度指標はGFI=0.927、AGFI=0.903、RMSEA=0.053、AIC=955.334で各指標の基準を満たし、モデルは採択された。【考察】経営意識に影響の強いどの部分の看護を強化すれば、経営実態を良くすることができるかどうかの道筋を明らかにすることができた。影響要因の中の、「分析の活用」や「能力の補完に関する要素」についてもかなり影響を与えていることからこれらの補強が求められている。【結論】病院の経営実態は看護師長の経営意識の高さによって、かなり影響を受けることがわかった。その経営意識は看護が関連する6つの因子によって高められている。看護の力で経営に貢献できることを認識し看護管理を工夫することが必要である。
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