2014 Fiscal Year Research-status Report
災害時における小児在宅療養者と家族の自助力を高めるための看護支援プログラムの開発
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25463310
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Research Institution | Tohoku Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
相墨 生恵 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 准教授 (00305260)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 祐子 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40431598)
塩飽 仁 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50250808)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 災害への備え / 自助力 / 小児在宅療養者 |
Outline of Annual Research Achievements |
重度の障害を抱え在宅で生活する子どもと家族が≪災害時の自助力を高めるための援助≫の指針を得ることを目的している。その一つとして平成23年の東日本大震災で被災した重度心身障害児である子どもの母親へ「災害時の備えの実際と備えに対する思い」の調査から以下のことが明らかとなった。 災害前は【災害に対する備えの意識は薄かった】が【学校からは災害への備えの指導が行われていた】。【自宅以外への物品の備えが役立ち】【自宅が大きな害を受けない家は子どもに関する物品はあまり不足しなかった】現状があった。 災害後は【災害直後、災害に対する備えは必要と強く感じた】が、実際には【吸引や酸素に関する物品の備え】にとどまり【備えの意識が継続されない】】現状があった。また、「いつかやらなきゃと思うんだけどやっていない」など【やろうという思いが行動化されない】ことが語られた。さらに【災害に対する備えについての病院からの指導の不十分さ】が明らかとなった。 災害に対する備えの意識は個々の家庭において災害前は不十分であった。被災し不自由な生活を余儀なくされ、直後は備えの必要性を認識したが、時間の経過とともに備えの意識が薄れたり、思いはあっても備えを継続できないでいた。しかし《吸引》は子どもの命に直結すると考え備えを継続できていたことから、その他の備えについても、それぞれの備えが子どもの生命を守るためにどのように必要か関連付けした明確な指導を行うことで家族の備えの行動につながるのではないかと考えられた。また家族は学校からは備えの指導が行われていたが医療機関からの指導は乏しかったととらえていたことから医療機関での災害に対する備えの指導の在り方の再検討が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
健康な子どもと家族への調査を行えていない。当初の計画に追いつけるよう調整する。
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Strategy for Future Research Activity |
健康な子どもと家族への調査を行うと共に在宅での医療的ケアが必要な子どもと家族についての調査も継続して行う。
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Causes of Carryover |
調査対象者の都合により面談の調査がずれたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度に調査
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Research Products
(1 results)