2015 Fiscal Year Annual Research Report
看護職の高度実践能力と看護サービスの質を担保する為のEBN実践教育システムの構築
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25463331
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
石垣 恭子 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (20253619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 一史 岩手県立大学, 看護学部, 教授 (20125967) [Withdrawn]
河村 徹郎 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (40241153) [Withdrawn]
宇都 由美子 鹿児島大学, 医学部, 准教授 (50223582)
東 ますみ 兵庫県立大学, 応用情報科学研究科, 教授 (50310743)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 看護情報教育 / EBN実践教育 / 教育用電子カルテ |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、全年度からの看護師のEBN教育に対するニーズ調査の分析、計3回行われた指導者候補となる看護師14名へのEBN教育と分析、それに基づいたカリキュラムの評価を行った。 まず、平成25年に行った管理者研修生67名と300床規模の病院勤務看護師241名とのニーズを比較した。EBNという言葉を知らないと回答したのは、研修生22.4%、病院勤務看護師64.3%であり、統計的に有意な差を認めた。医療系の論文検索サイト、医学中央雑誌について、研修生では98.5%が、病院勤務看護師では47.3%認知していた。その学習必要性については、研修生74.6%、病院勤務看護師61.0%であった。認知の高かった統計手法は、研修生では、相関係数、クロス集計、因子分析、病院勤務看護師では、相関係数、基本統計量、t検定であった。統計ソフトの使用方法の学習必要性については、研修生55.5%以上、病院勤務看護師30.4%以上であった。 指導者候補看護師への教育用電子カルテを使用したEBN教育に関しては、視覚的アナログ尺度で評価した結果、電子カルテの特徴を知る事や電子カルテの操作性を知る事、電子カルテの看護システムによって得られる効果、情報の二次利用における得られる効果と具体的イメージについて、演習の効果が認められた。さらに改善点として、より臨床に則した具体例を示し理解を容易にすること、電子カルテからのデータ抽出、解析までの事例に一貫性を持たせること、ラダーや看護師個人のニーズを組み入れたカリキュラムを作成することなどが示された。 これらの結果を総合的に考慮して、EBN教育試案(390分)としては、①EBNとは・講義30分、②看護研究とは・講義60分、③文献検索・演習90分、④統計の基本・講義、演習 120分、⑤電子カルテとは・講義、演習30分、⑥データの抽出と処理・演習60分を考案した。
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