2014 Fiscal Year Research-status Report
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25463356
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高橋 真理 順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (20216758)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 専門分野別評価 / 看護大学 / 教育成果 / 「国際情報交換」米国 / 「国際情報交換」英国 / 「国際情報交換」豪州 / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、わが国大学看護学教育における専門分野認証評価の課題を明らかにするため、米国、英国、豪州および日本の大学看護学教育における高等教育システムをクリティカルレビューにより比較すること、代表大学の認証評価における自己点検評価報告書の特徴と、教育プロセスの「成果」について、分析検討することである。 今年度の目的は、①看護系大学教育における専門分野別評価システムの国際比較、②海外の大学看護学教育における教育プロセスの成果評価に対する方法の比較の2点である。 ① 諸外国の看護学高等教育における認証システムについて、文献検討し、米国、英国、ドイツ、豪州、韓国、(日本)における認証システムの現状と課題・問題点を把握することができた。各国の認証システムは民間団体もしくは政府の協力によって実施されており、機関の自律性、自己点検・評価、peer evaluationが共通の特徴であり、システムの流れは、量から質へ、成果中心へ、実践看護師の参入へとむかっていることが示唆された。 ② 世界各国でモデルとされている米国のCCNE(Commission on Collegiate Nursing Education)が2015年1月(2018年1月まで)にWebinarした「CCNEにおけるチーム報告書の書き方」を検討した。冒頭に期待される成果が述べられており、チーム報告書の要件と期待、チーム報告書におけるナラティブの書き方と展開、重要な要素間の関連性、基準Ⅳについて、チーム報告書の最終決定、2014年からのアップデート内容から構成されており、評価基準、どのような場合にナラティブの追記が求められるか等、具体的な留意事項が述べられており、CCNE報告書作成方法の実際に関する大筋をつかむことができた。また、プログラムの有効性に関しては、その多くに客観的な指標による達成度評価が求められていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国際学会の文献等から、米国、英国、ドイツ、豪州、韓国の看護大学教育における専門分野別評価システムの概要ならびに国際比較の検討については行うことができた。しかし、WEB上から、現最新版の検討までには至っていない。 一方、WEB上および来日時の面接から、米国CCNEに関するデータ収集は概ね行うことができた。しかし、本年度中に英国と豪州においても同様にトライする予定であったが、テキストマイニング英語版のソフト習得に時間を要しているため、この点は次年度に手掛けたい。
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Strategy for Future Research Activity |
①看護学大学評価における専門分野別評価システム国際比較の継続検討:26年度に引き続き、米国:CCNE,英国:NMC,豪州:ANMA,日本JANPU 各評価機関におけるWEBサイト資料のデータを得て、認証評価の目標、認証組織の設置主体、評価システムの方法の実際(プロセス、コスト、大学内の自己評価体制、教育成果の評価、認証評価システムの課題等)について、クリティカルレビューから比較する。なお、分析の方法には、英文テキストマイニングソフトも活用し、量的、質的に分析する。あわせて、先行文献については、ナラティブ調査手法を用い、潜在的な課題等の抽出を心掛けたい。 ②海外の大学看護学教育における教育プロセスの成果評価に対する方法の比較検討:聞き取り調査のために対象大学を来訪するか、テレビ会議システム等を用いて、評価システム全体の概要における疑問点や課題等について、インタビュー調査を実施する。あわせて、看護学教育プロセスにおける成果評価の方法について、インタビューもしくはテレビ会議システムによって、大学看護学教育関係者から、その方法や課題について意見を得る。また、可能であれば、教育評価プロセスの実際を入手し、検討する。
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Causes of Carryover |
①研究者が平成26年度から本大学に異動になったため。 ②海外大学の聞き取り調査として、英語が堪能である研究分担者と連携研究者を各1名づつ加える予定が、本年度に計画変更となったための2点である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
①予定していたコンピュター設備等は、27年度に新規購入予定。 ②海外聞き取り調査における航空代と宿泊代等、研究分担者への分配金を配布予定。
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