2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research on organizational adaptation during the Early Career Development of Nurses
Project/Area Number |
25463364
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Research Institution | Wayo Women's University |
Principal Investigator |
竹内 久美子 和洋女子大学, 看護学部, 教授 (80453455)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 由美子 佐久大学, 看護学部, 教授 (00190455)
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Project Period (FY) |
2013-02-01 – 2019-03-31
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Keywords | 看護管理 / 組織適応 / キャリア発達 / 人的資源管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、新卒看護師における入職3年間の初期キャリア発達に関して、組織への適応と個人の心理状況・認知傾向・適応行動に焦点をあて、理論的・実証的に検証することを目的としている。特に本研究では(1)新卒看護師の「組織適応の時系列変化」の軌跡を明らかにし、(2)新卒看護師の「入職前の規定要因」(心理状況・認知傾向・適応行動)が入職後の組織適応の時系列変化にいかなる影響を及ぼすのか、(3)個人の心理状況・認知傾向・適応行動が入職後の組織適応の時系列変化に与える影響を明らかにすることを主要な研究課題としている。 入職3年間の縦断的調査の結果、入職3年間で組織適応の指標として調査した組織コミットメントは、2年目に低下しそのまま維持されることが明らかとなった。さらに組織コミットメントの規定要因として、個人の心理状況のうち自己効力感と個人の認知傾向であるローカス・オブ・コントロールが確認された。その内容は、入職1年目・2年目には、組織コミットメントに個人の心理状況である自己効力感が直接影響していることが明らかとなった。しかし、入職3年目では、自己効力感が直接影響するのではなく、ローカス・オブ・コントロールを媒介し組織コミットメントに影響することが確認された。 このことから入職間もない時期には、個人の自信や確信を強化・維持し自己の有用性を実感することが、組織コミットメントに直接効果を示すことが確認された。一方で入職3年目以降は、自己効力感の強化とともに看護師の内的統制志向を強めていくことが、組織コミットメントの促進につながることが示唆された。
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