2015 Fiscal Year Research-status Report
プレイングマネージャー看護師のリーダーシップ尺度開発の検討
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25463386
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Research Institution | The Japanese Red Cross Hiroshima College of Nursing |
Principal Investigator |
村田 由香 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (20389125)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 中堅看護師 / プレイングマネージャー / リーダーシップ尺度 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的:本研究は,プレイングマネージャーの役割を持つ臨床経験5年目以上の中堅看護師(看護係長を含む)のリーダーシップ尺度の妥当性を検討することを目的とする。研究方法:今年度は100床以上の病床数の中小規模の一般病院に勤務する看護師を対象とする質問紙調査を実施した。同じ施設内の,臨床経験年数1-4年目,5年目以上,看護師長それぞれを対象とし,約15施設に調査依頼をした。質問項目は、属性等及び自作のプレイングマネージャーのリーダーシップに関する項目とサーバントリーダーシップ,職場のチームワーク,職務満足であり,プレイングマネージャーの役割を持つ看護師のリーダーシップ尺度の妥当性を検討する。HAD統計ソフトを用いて,プレイングマネージャーの役割をもつ臨床経験年数5年目以上の看護師,臨床経験年数1-4年目の看護師,看護師長のそれぞれのデータの基礎的統計量を計算する。プレイングマネージャーの役割をもつ看護師のリーダーシップ尺度については,信頼性を確認するためにCronbachα係数でデータの内的整合性を確認する。依存的妥当性を確認する為に,サーバントリーダーシップ,チームリーダーシップを用いて相関係数を確認した。結果:中堅看護師の回収率66.6%、看護師長の回収率60.39、臨床経験1‐4年目の看護師の回収率38.83%。看護師長及び臨床経験1‐4年目の看護師の他者評価34項目を探索的因子分析した結果、【問題を検討するためのアサーティブな発信力】【後輩中心の成長支援行動】【職場学習の実践】【変革への挑戦】【高いソーシャルスキル】【ポジティブな雰囲気】【指導者としてのリフレクション行動】の7因子を抽出した。クロンバックα係数による内的整合性は尺度各々では.734~.912の範囲であり、信頼性は確認された。併存妥当性検証のために「サーバントリーダーシップ」「チームリーダーシップ」を用い、有意な相関を認めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
多母集団同時分析を行なうために、看護師長には、組織の目標達成度を質問項目に加えたため、質問紙調査時期を年度末にした。そのため、分析に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画していた調査の実施は終了した。今後は、プレイングマネジャー役割をもつ看護師のリーダーシップ尺度の自己評価と看護師長・臨床経験1から4年目の看護師の他者評価の比較検討、多母集団同時分析による尺度の検証を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
計画当初、報告書を作成するための予算を取っていた。また、学会発表に3件行く予定にしていたところ、調査及び分析が遅れたために次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
連携協力者と共同して最終分析・論文作成のために旅費が必要である。また、学会発表・各施設への分析結果の報告のための旅費、学会参加が必要である。最終報告書作成するため、資料整理としてのアルバイト人件費、冊子印刷するために、印刷代が必要となる。
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