2014 Fiscal Year Research-status Report
食卓の営みに着目した看護モデルを用いた2型糖尿病中高年女性の援助プログラムの開発
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25463394
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Research Institution | Yamagata Prefectural University of Health Science |
Principal Investigator |
遠藤 和子 山形県立保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (80307652)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 看護 / 糖尿病 / 中高年 / 女性 / 食卓の営み / モデル / 慢性期看護 / 食看護 |
Outline of Annual Research Achievements |
H26年度は、食卓の営みに着目した看護モデルを用いた看護実践のデータ収集を行った。研究協力者である糖尿病専門外来で看護面接を行う糖尿病認定看護師・療養指導士が、本モデルを用いて看護を行い、その看護場面をデータとした。対象者は家族や仕事などの背景が異なる対象を選定し、3施設でデータを収集した。データ化に際して、当初からの援助場面を逐語録に起こしこれにフィールドノートの記録を併せて記述してゆく方法では時間がかかりすぎるため、実践に活用可能な記録用紙を新たに作成し効率化を図った。データ収集の期間を1年から1年半としているため、援助は継続中のものもあるが、援助を開始し効果が得られた、3事例を全国規模の学会で発表した。 援助プログラムについては、モデルを活用した経験を持つ実践者4名が中心となり、援助指針や環境の調整、現場で援助に使いやすい資料、面接場面のデータ化の仕方等素案の検討を行った。 また、本研究の事例の検討を目的とした研究会を発足させ、隔月で検討会を開催し6事例を検討した。主に、援助で得られた対象の変化の読み取りや変化に至る過程の確認と、援助する側の準備や環境について検討した。研究会は、研究協力者の他に地域の糖尿病認定看護師・療養指導士にも公開し、近県からも参加者があり、モデルの周知にも貢献している。 協力施設を都市部のみならず地方の高齢者の多い農村地域に広げることができたことで、対象者を中年の人生移行にありつつも仕事や家庭背景の異なる人を選定でき、モデル作成時の対象の偏りを補完できたと考える。 H27年度に向けて、プログラムの作成と評価項目の検討が途中となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
協力施設で援助対象者となる協力者が確保できたことと、研究者による施設への訪問が順調に実施できたことで、データ収集が順調に進行した。加えて、全体会議を予定通り2回/年開催できた。このうち1回は宿泊を入れて2日間の集中した会議が可能となったことで、プログラムの検討が促進された。また、当初の計画にはなかったが、隔月で研究会を企画し、開催できたために事例の検討と周知が促進された。
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Strategy for Future Research Activity |
H27年度は、当初の計画通り、研究協力者との全体会議を開催し、モデルを用いた看護実践のプログラムの評価項目と基準を明確し、プログラムとして完成させる。 また、プログラムは、実践者からモデルの汎用性と活用促進の観点から、援助事例を組み込むことの重要性の指摘を受けて、冊子として作成する予定である。 加えて、今年度も2事例の学会発表と研究会の継続を計画している。
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Causes of Carryover |
全体会議の際に、当日体調不良で参加できない協力者があったことと、逐語録の作成を外注しなかったため、その分の謝金が少なくなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
全体会議の回数を増やしたことで旅費と謝金が増額する。プログラムを事例集も記載した冊子として作成することで経費を要する予定である。
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