2014 Fiscal Year Research-status Report
臨床看護師の食生活の振り返りによる患者への食生活指導の効果
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25463403
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
西田 頼子 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (50324215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 美知子 山梨大学, 総合研究部, 医学研究員 (80227941)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 食生活 / 栄養素摂取量測定 / 臨床看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性疾患の増加に伴い,食事・栄養指導を必要とする患者は増加しており,その指導における看護師の役割は大きい。しかし,医師の指示量のエネルギー・脂質・塩分制限という数値の指導にとどまり,患者個々の食事摂取内容・量に基づく指導が十分に実施されていない現状もある。臨床看護師が担当患者の食事・栄養状態を適切に判断して食事指導を実施するためには,患者の食事内容・量を正確に把握し,栄養評価する能力が求められる。看護師の中には,食材の測定,身をもった栄養価計算体験のないものも多く,患者の食事内容の聞き取り時に誤差が生じ,十分に聞き取れていないことも考えられ,患者が個別的に食事管理できるような具体的な指導が不足している要因となっているといえる。そこで,食品重量の目測,栄養価計算の体験学習を通して,測定値と実測値の誤差,食品・栄養素摂取量測定体験の必要性の認識を明らかにし,臨床で食事指導に関わる看護師の食事指導力強化とその課題を検討する。 臨床看護師21名,栄養学専攻学生18名を対象に,調査用に準備した食事について,1.食品重量の目測,2.目測した食品重量に基づきエネルギーおよび各栄養素摂取量の計算,3.食事の食品重量,エネルギーおよび各栄養素摂取量の実測値と目測値の比較,4.臨床における食品・栄養素摂取量測定の体験・必要性・活用性の認識の調査を行った。臨床看護師群と栄養学生群で比較したところ,看護師群のほうが油の目測量が多く,エネルギー摂取量の目測も多かった。両群とも多く見積もっていることが多く,調味料でその傾向が大きく,調味料の目測が困難であった。食品・栄養素摂取量測定の体験・必要性・活用性の認識は両群とも高かったが,栄養学生群の方がより高く,有意差が見られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度に実施予定であった調査の実施が,日程調整のため約半年延期となり,平成26年8月に実施した。現在,看護師を対象に追跡調査を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在,追跡調査を実施している。その結果をもとに臨床看護師の食事指導力強化のための課題を検討する。結果をまとめ,関連学会(日本看護科学学会等)に発表する。
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Causes of Carryover |
調査対象の栄養学専攻学生が20名予定のところ18名となった。そのため,謝礼等の費用が少なくなった。また,購入を検討した書籍やソフトの改定予定があったため,次年度に購入を見送った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
購入を見送った備品の購入等に充てる。
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