2014 Fiscal Year Research-status Report
がん闘病生活10年間におけるサポートグループ参加と当事者間支援の実際とその意味
Project/Area Number |
25463420
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
福井 里美 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (20436885)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | がんサバイバー / サポートグループ / 相談支援 / ピアサポート |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】平成26年度は、がん患者支援団体の国内活動動向とそれぞれの団体の10年以上のがんサバイバー関与の実態を明らかにすることとした。 【方法】平成25年度にインターネット、資料より取集した情報を元に作成した全国のがん患者支援団体(がん患者がピアサポートを受けられる機会)リストを作成した。その際、がん患者支援団体を、がん患者がピアサポートを受けられる機会の主催者として定義し、セルフヘルプグループ(患者会)、サポートグループを運営する社団法人、NPO法人、医療施設、患者サロン、ピアサポート、ピアカウンセリングを行う団体も含めた。活動場所や連絡先が公表されている1107件に質問票を送付した。返信封筒により461件が回収された。調査項目は、活動地域、場所、内容、対象部位、主な運営者、拠点病院との連携、闘病10年以上のサバイバーの関与等を尋ねた。統計ソフトIBM-SPSSにより記述統計値をえた。 【結果】北海道から沖縄まで全県に及んだ。活動場所(複数回答あり)は57.8%が病院内で、次いで公的施設21.4%、法人事務所8.2%、民間施設5.5%、代表者個人宅4.4%であった。運営主体は、サバイバー40.1%、病院または医療スタッフ36.4%、患者と医療者の共同運営が5.6%、患者支援目的の法人(公益・社団・財団、NPO含む)法人11.9%、行政1.7%、その他、支援対象は、がん全体49.4%、乳がん21.2%、血液系がん(骨髄移植関係含む)5.5%、喉頭摘出者5.3%、その他であった。支援団体の90.7%が語り合う機会(ピアサポート)を運営し、内訳はピアグループ50%、医療者によるサポートグループは17%であった。また支援団体の77%が病院や他組織と連携を取り、72.5%が闘病10年以上のサバイバーが参加又は運営に関与していることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2点の理由があげられる。 1点目は、当初の予定よりも、多くの質問紙を回収することでき、研究協力団体へフィードバックする資料の作成と送付作業に時間がかかっていること、2点目は、本調査で研究協力を求められる闘病10年以上のがんサバイバーの数が多いことが一時調査で分かり、調査内容と方法を再検討することにしたため、留まった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、アルバイトを雇用して一時調査の結果を協力支援団体にフィードバックするよう、資料の内容を整備し、印刷、発送する作業を進める。次に、闘病10年以上のがんサバイバーを対象とした研究計画書を研究者の施設の研究倫理委員会で審査をうけ、調査を開始する。
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Research Products
(4 results)