2014 Fiscal Year Research-status Report
COPD患者と家族がともに取り組むセルフマネジメントを支援する教育プログラム
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25463422
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Research Institution | Niigata College of Nursing |
Principal Investigator |
山田 正実 新潟県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30279848)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | COPD / 患者 / 家族 / セルフマネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
1.COPD患者と家族を対象とした「COPD安定期における自己管理」研修会の実施 当該地域では、COPD患者が疾患をセルフマネジメントする上での情報不足が推測された。患者とその家族を対象に、病気の悪化を予防する健康管理や、息切れがあっても動き方や生活の工夫で生活の質を低下させない方法を学んでもらうことを目的に、平成25年度に引き続き、H26年10月4日に市公共施設で研修会を実施した。講師は、呼吸器内科専門医と理学療法士に依頼した。参加者は、COPD患者6名、家族3名、医療職者5名であった。患者からは「病気の怖さを知った」「これから運動をしたい」、家族からは「(患者に)歩く習慣をつけてほしい」「定期的にCOPDの話をしてほしい」などの感想があった。 2.介入研究「冬期間の室内運動を中心にしたセルフマネジメントの実践」 降雪のために活動や運動の機会が減少する冬期間に、室内でできる体操を継続することで、息切れの軽減や気分転換を図ってもらうことを目的として、家庭を5か月間(平成26年12月~27年4月)定期的に訪問し自己管理支援を行う計画を立てた。総合病院の協力を得て、パイロット・スタディとして、2事例の介入を行った。冬期の室内運動プログラムは平成27年4月終了し、現在は来冬(平成27年5月~同年11月)までの活動量等を調査中である。冬期間の介入の効果については、これからデータを分析する。今後は、パイロット・スタディの評価からさらに有効な介入方法を検討し、計画を修正し、次期冬季には対象事例数を増やし、介入研究を継続する予定である。 3.COPD患者の療養生活を支える家族の看護ニーズを知る 研究初年度に、上記研修会に参加したCOPD患者家族に実施する計画であったが、研修会に参加した家族数が予想を下回ったこともあり、アンケート調査の実施が計画どおりに実施できなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
介入研究の開始が、当初計画の平成25年度から平成26年度にずれ込んだことによる。1年の遅れはあるが、介入研究ではパイロット・スタディを計画通りに進めていることから、研究目的の達成に向かい着実に研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
1.介入研究においては、パイロット・スタディの分析から、プロトコル、データ収集用具、評価指標等再検討を行い、さらに効果のある介入方法と精度の高いあるいは適切な評価方法を設定する。次期研究(平成27年12月~28年11月)では事例数を増し、介入研究を実施する。実施にあたっては、低強度であるが運動療法を取り入れるため、対象者の安全確保を最優先として、対象者の室内運動および自己管理継続のサポートを行う。翌春および1年後の評価を計画通りに実施していく。最終的には、降雪地域のCOPD患者の運動継続を含めた具体的かつ有効なセルフマネジメント教育の内容と方法を提案する。 2.COPD患者の療養生活を支える家族の看護ニーズを知るためのアンケート調査については、実施の機会がなかったことから、アンケート調査計画は中止とする。介入研究では、患者が家族とともに取り組むセルフマネジメントを支援する方法を検討することを目的とすることから、当然家族の看護ニーズについても考察していくことになる。よって介入研究をとおしてCOPD患者の自己管理に参加する家族の変化や意見などを分析することから、COPD患者家族への看護支援内容や方法を検討し、提案していく。
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Causes of Carryover |
介入研究の開始が、平成25年度から26年度にずれ込んだこと、および26年度の介入研究はパイロット・スタディで少数事例の実施であったことから、必要物品の購入や旅費については少額にとどまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度は事例数を増やし、介入研究を実施するため、さらに多くの必要物品や旅費が必要となる。そのための費用とする。
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