2015 Fiscal Year Annual Research Report
継続した笑い療法が、がん疾患を有する人の健康に与える影響とそのデータベースの蓄積
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25463431
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田中 愛子 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10285447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹 佳子 山口県立大学, 看護栄養学部, 教授 (70326445)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 笑いヨガ / 質問紙調査 / NK細胞 / POMS |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、平成26年度に開催した笑いヨガ活動を評価する目的で、平成26年度の5回のヨガの全てに参加した、がん疾患の経験をもつ5名に、笑いヨガの経験と健康との関連について質問紙調査を行った。調査は大学倫理審査委員会の承認(359)を得て実施した。4名から回答を得た。調査の結果、40分の笑いヨガ活動について「少しも疲れなかった」3名、「どちらかというと疲れた」1名、笑いヨガが「とても楽しかった」2名、「どちらかというと楽しかった」2名、今後近くで笑いヨガが開催されれば「できるだけ参加したい」1名、「どちらかというと参加したい」3名、であり、笑いヨガが楽しい体験であることがわかった。その一方で、笑いヨガを自宅でも「時々実施している」と回答した人は1名だけで、継続的に実施できていない現状がわかった。1人で行うには難しい点もあり継続実施には工夫が必要であると思われる。近隣のかかりつけクリニックや病院で笑いヨガが実施される場合、「できるだけ参加したい」1名、「どちらかというと参加したい」3名であり、受診の際に笑いヨガを実施することで継続が可能であると示唆された。しかし、笑うと体調が良くなると感じている人は3名であり、1名は「その実感がない」としており、笑いが健康に効果的であるという手ごたえに個人差があることがわかった。 平成27年は科研最終年度であり、平成25年度の地域の人を対象にした笑いヨガの効果、平成26年度のがんとともに地域で生活する人を対象にした笑いヨガの効果を論文で公表した。笑いヨガ後のナチュラルキラー細胞活性は顕著ではなかったが、POMSテストにおける精神的効果は明らかであり、笑いヨガによって緊張が緩和し気分が肯定的に変化することがわかった。継続的な笑いヨガは、がんなどの病を持ち気持ちが沈みがちな人の気分を肯定的に変化させる効果的な方法であるといえる。
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