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2016 Fiscal Year Research-status Report

看護師の共感的援助能力養成に関する教育プログラムの開発と効果検証

Research Project

Project/Area Number 25463441
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

上野 恭子  順天堂大学, 医療看護学部, 教授 (50159349)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 熊谷 たまき  大阪市立大学, 医学部, 教授 (10195836)
小竹 久実子  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (90320639)
阿部 美香  順天堂大学, 医療看護学部, 助教 (90708992)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2018-03-31
Keywords共感援助 / 看護師 / 尺度開発
Outline of Annual Research Achievements

平成27年度までに緩和ケア関連の専門および認定看護師、訪問看護師、一般病院の若手看護師、そして臨床経験5年以上の看護師らを対象にインタビュー調査を4度行い、共感援助のプロセスと概念構造、看護師の属性による相違を明らかにした。これらの結果を基に平成28年度では、看護師の共感援助概念の明確化とその程度を測定する尺度開発に取り掛かった。
まず、インタビュー内容から、共感援助のプロセスと特徴的な情動的、認知的側面並びに行動の側面を分析し、それらを表現した166項目の質問項目をプールした。2度のプレテストを通して、各項目の内容的妥当性を検討した結果、99項目に絞られた。
次に99項目尺度を用いて、さらに項目を厳選し、外部基準尺度との妥当性を検討する目的でパイロットスタディを実施した。外部基準として、対人反応性指標(IRI)、自意識尺度、多次元共感性尺度(MES)を用い、5か所の一般病院に所属する看護師1120名に調査票を配布し、回収数395、有効回答386(有効回答率34.5%)を得た。しかし、探索的、確認的因子分析の結果、39項目尺度とすることが妥当と判断され、項目数の大幅な減少となっため、39項目尺度を用いたパイロットスタディで再度因子分析を行い、因子構造を確認する必要が生じた。
そこで、第2回パイロットスタディでは、日本病院会データベースに登録されている一般病院から5%の確率でランダムに144病院を選択し、その中の研究協力の同意が得られた90病院を対象とし、そこに所属する看護師758名を対象に調査票を配布した。回収数416、有効回答数は397、有効回答率は52.4%であった。
現在、探索的及び確認的因子分析を中心に解析している段階であり、共感援助概念の因子構造を明らかにした上で、その確定のために本調査を実施し、尺度の開発と看護師への教育プログラムの基盤とする予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究で用いる共感援助概念は、M.Davisの共感とは異なる特徴をもち、看護師の情動、認知のほか、援助という行動を伴った概念であり、患者に対して共感しながら行う援助を意味している。この概念は、今回研究者らによって新しく創造された概念である。
今回本研究が遅れた理由として、この創造された概念を測定する尺度開発に苦慮していることが挙げられる。まず、共感と似て非なる共感援助を明確にするための尺度項目の内容的妥当性の確認を厳密に実施する必要があり、プレテストを2度に渡り実施した。さらに共感援助概念の概念構造を確認するためにパイロットスタディも2度実施することになった。これらは、当初の研究計画内容の2倍の内容であるが、本調査を実施する上で、さらに教育プログラムの内容を明らかにする上で不可欠であった。

Strategy for Future Research Activity

2度目のパイロットスタディは、すでに解析に着手しており、その内容を受けて平成29年5月中旬までに本調査を開始する。すでに研究計画は倫理審査を受け承認を得ており、対象となる病院を選択し、研究協力の依頼を行っているところである。このパイロットスタディでは共感援助概念の因子構造の確定や外部基準尺度との関係から、各種妥当性を確認する予定である。
次に、明らかになった共感援助概念の因子構造を基に一般病院の看護師を対象とした共感援助に関する教育プログラムを立案し、その上で、6月中旬から9月上旬までに2回の介入を実施する予定である。看護師へのこの介入ではファシリテーターを導入したワーキングショップ形式で実施し、その日程と場所は確定している。

Causes of Carryover

本研究は、平成29年度末まで延長が認められたものである。平成29年度は、それまでの遅延している本調査と介入研究を実施するため、その経費を残しておく必要があった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

本調査では、対象者数1000人以上を目標として調査票の配付を予定しており、調査票等の郵送・配送費、印刷代、データ入力謝金等の経費を保持しておかねばならない。印刷及び調査票配送代金として約250,000円ほどを見積もっている。さらに介入研究ではワークショップを実施する予定であり、貸会議室を2日間利用する予定である。そのため、使用料約120,000円を確保しておかねばならない。
これらの研究成果発表を行うための参加登録や交通費の使用も見込んでいる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2017 2016

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] 看護師の共感援助行動尺度における因子構造と妥当性の再検討(印刷中)2017

    • Author(s)
      上野 恭子
    • Journal Title

      医療看護研究

      Volume: 14 Pages: -

    • Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
  • [Presentation] 緩和ケアを必要とする患者に対する共感に基づく援助行動に至るプロセス‐若手看護師を対象として‐2016

    • Author(s)
      上野恭子、阿部美香、山口聖子、岡本隆寛、熊谷たまき、小竹久実子
    • Organizer
      第36回日本看護科学学会学術集会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      2016-12-10 – 2016-12-11
  • [Presentation] 緩和ケアを必要とする患者に対する共感に基づく援助行動に至るプロセス‐中堅看護師を対象として‐2016

    • Author(s)
      岡本隆寛、上野恭子、阿部美香、山口聖子、小竹久実子、熊谷たまき
    • Organizer
      第36回日本看護科学学会学術集会
    • Place of Presentation
      東京
    • Year and Date
      2016-12-10 – 2016-12-11

URL: 

Published: 2018-01-16  

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