2013 Fiscal Year Research-status Report
慢性閉塞性肺疾患患者のセルフマネジメント教育プログラムの構築
Project/Area Number |
25463446
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
若林 律子 東海大学, 健康科学部, 講師 (20609359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 智子 福井大学, 医学部, 教授 (60303369)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / セルフマネジメント / 患者教育 |
Research Abstract |
本年度は、カナダにおける慢性閉塞性肺疾患患者のためのセルフマネジメント教育プログラムであるLiving Well With COPD(LWWCOPD)の日本語版作成に向け、カナダでの病院、地域になどにおけるセルフマネジメント教育プログラムを用いた使用方法や具体的な教育方法についての臨床研修に参加した。カナダにおける病院の外来では、本プログラムの研修を受けた看護師が中心となり、理学療法士、栄養士とともに本プログラムを用いた教育を行っていた。本プログラムの研修は、カナダ国内の医療従事者だけでなく、他国からの医療従事者も広く受け入れ、研修を行っていた。また、カナダ国内においては、病院だけでなく、クリニックや地域における訪問看護ステーションにおいても病院と連携して本プログラムを用い、慢性閉塞性肺疾患患者へのセルフマネジメントの継続教育を行っていた。 本プログラムは世界11カ国で翻訳されているが、各国において使用される薬や文化が異なるため、それぞれの国に最適なLWWCOPDが作成されている。わが国においても、日本国内で使用されている薬剤を用いることや、日本の文化にあったセルフマネジメント教育内容の検討を行っている。本年度は、LWWCOPDのオリジナル版を専門の翻訳者による日本語への翻訳作業後、臨床呼吸器科医師、慢性呼吸器疾患看護認定看護師、看護師、理学療法士らとともに日本語訳の見直し作業を行うミーティングを開催した。ミーティングでは、言葉や表現方法などを検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の計画では、カナダにおける慢性閉塞性肺疾患患者のセルフマネジメント教育プログラムLiving Well With COPD(LWWCOPD)の臨床での使用方法、教育方法の理解と本プログラムLWWCOPDの日本語訳であった。 LWWCOPDの臨床での使用方法、教育方法の理解では、カナダにおける臨床研修参加により、ほぼ達成できている。 LWWCOPDの日本語版の作成では、専門家による翻訳作業は終了しているが、プログラムの内容や言葉、表現方法においては、今後も検討が必要である。特に、使用している薬剤の内容、使用方法や生活習慣に関するセルフマネジメント教育の内容をわが国に適した内容に検討していく必要がある。そのため、次年度においてもLWWCOPDの日本語訳の検討から始めなければならない。
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Strategy for Future Research Activity |
LWWCOPDの日本語訳については、臨床呼吸器科医師、慢性呼吸器疾患看護認定看護師、看護師、理学療法士らと協働で行っているため、会議を定期的に行っていく。これらの会議では、多施設の協力者からの参加が必要であるため、インターネットなどを用いた会議の運営方法も検討する。また、LWWCOPDの日本語版の整合性を検討するため、作成後の日本語版を英語へ翻訳し、カナダの医師、看護師らとともにオリジナル版との整合性の検討を行っていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度、カナダにおけるセルフマネジメント教育プログラムへの臨床研修へ参加のためのカナダへの渡航旅費において、予算との差額が発生したため。 次年度においては、臨床呼吸器科医師、慢性呼吸器疾患看護認定看護師、看護師、理学療法士らによる日本語訳検討とため、会議の開催経費、参加者への旅費、謝金として使用予定である。また、日本語訳作成後は、オリジナル版との整合性の検証が必要である。そのため、日本語から英語への翻訳経費、カナダの医師、看護師らとの整合性の検討のためのカナダへの渡航旅費に使用予定である。本年度の使用残額はこれらの費用に補充する。
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