2013 Fiscal Year Research-status Report
高齢初産婦が産後1ヵ月間の母親役割獲得過程に生じるストレスに関する縦断研究
Project/Area Number |
25463473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤岡 奈美 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (00382375)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高齢初産婦 / ストレス / 唾液アミラーゼ / 睡眠・覚醒パターン / 育児困難感 |
Research Abstract |
本研究は高齢(35歳以上)初産婦を対象とし、出産後、「母親役割」獲得過程において生じる生活パターンの変調および睡眠障害に起因したストレスを生体反応と心理面の両面から調査し、実態を明らかにする事を目的とし、現在調査を進めている。 調査内容は、①ストレス反応として唾液アミラーゼ値を定期的に測定し、自記式質問紙調査にてストレスに関する自由記載、エジンバラうつ病チェックに回答を促しその経時的変化を明らかにする。②ストレスへ影響を及ぼす因子については、産褥5日目、14日目にPOMS質問紙にてストレスを把握し、産後1ヶ月に育児困難感(子ども総研式育児支援質問紙0-11ヶ月児用)について調査している。③睡眠覚醒パターンについては、産褥1日目よりエステラの装着を依頼し、睡眠・覚醒パターンおよび総消費量等々を測定している。 平成25年度は、4月に本研究実施にさいして研究者所属の倫理委員会に審査を依頼し、承諾後、研究の実験必要物品等々を購入し、7月に調査協力施設2施設の研究協力スタッフに研究方法について説明し、8月より調査を開始している。対象者は、A県内の産科医療機関において研究の趣旨に賛同し、協力が得られた20歳以上の初産婦とし、本研究への協力は、分娩後2時間経過し、産科的異常を認めない事を確認したのちに同意を得ている。また、以下の選択基準を全て満たした女性(高齢初産75名、適応年齢初産75名)を研究対象者とする。1)同意取得時において、本研究の参加にあたり十分な説明を受けた後、十分な理解の上、本人の自由意思による文書同意が得られた女性2)正期産、経膣分娩であり、新生児も正常な経過を辿っていく事が予測される事3) 妊娠合併症、および基礎疾患を伴わない女性。現時点において、2施設で約30人に協力を得ており、調査中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画書に記載した時点では、協力施設を4施設としていたが、執行予算の関係上、2施設に減数したため、調査対象者獲得数が想定よりもやや少なくなっている。また、対象者に貸し出しているエステラが、水没させて故障が4件発生しており、必要数に足りなくなってしまっている。 しかしながら、順調に対象数は増えており、目標数は達成できるのではないかと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、現在の方法を継続させて、調査を実施し、目標とする対象者の獲得、およびデータ収集に努める。また、学会等に参加し、本研究分野の情報収集を行い、新しい知見を得ることで、本研究へ還元したいと考えている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の予定では研究協力者のための謝金を計上していたが、睡眠覚醒リズム調査の推進上、ソフトの一部購入が必要であったことから、次年度購入予定のスリープサインアクトのビューアを購入し、次年度使用額が生じた。 次年度使用額は、睡眠覚醒リズム調査に関する費用にあわせて使用する
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