2013 Fiscal Year Research-status Report
小児慢性疾患思春期患者のセルフマネジメント支援を行う看護師の教育プログラム開発
Project/Area Number |
25463479
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
野間口 千香穂 宮崎大学, 医学部, 教授 (40237871)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 小児慢性疾患 / 思春期 / セルフマネジメント支援 / トランジション・ケア / 看護師 |
Research Abstract |
本研究は研究者が開発した小児慢性疾患思春期患者のセルフマネジメント支援プログラムのトランジション・ケアとして展開を目指すために、臨床で実践する看護師のための教育プログラムを開発することを目的としている。平成25年度は小児慢性疾患思春期患者のセルフマネジメント支援の現状と実践する看護師の困難状況と学習ニーズを把握することを目的とした。 そのために北米で行われているトランジション・ケアの枠組みについて、先行研究やCenter for Health Transition Improvementで公開されている情報、および北米の各州で実施されている移行支援について公開されている情報をweb上で得た。北米では小児慢性疾患の中で特別なケアを必要とする小児に対して発達的移行を支援し、さらに成人医療への医療移行が可能となるようにHealth Care Transitionのための支援体制が整備されており、小児専門病院や大学病院が専門部門を有し、ケア提供の中心的役割を果たしていた。しかし、看護師の役割や実践に関する紹介は少なく、ナース・プラクティショナーがその役割を担っていると考えられるが、明確な情報は得られなかった。一方国内では近年小児科から内科への移行支援のための取り組みの必要性が指摘され、ケア提供の検討が始まったばかりである。 以上のことをもとにトランジション・ケアとしての展開をめざすための現状視察と国内調査の目的について次のとおり焦点化を行った。北米のトランジション・ケアの現状視察によって移行支援の提供システムと実態、看護師の役割とスキルアップのための育成にに関する情報を得る必要がある。また国内での看護師を対象とした面接調査では、①医療移行支援の実態と発達的移行のためのケアの現状について、②小児のセルフマネジメント支援に対する看護師の意識や困難等を中心にデータ収集を行う必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成25年度に看護師を対象とした調査を開始する予定であったが、北米におけるトランジション・ケアの実情に合わせて、調査の内容を検討する必要があった。そのための情報収集に時間を要したため、研究計画立案が遅れて、年度内に調査開始まで至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
看護師の学習ニーズ把握のための調査研究計画を立案しているため、今後倫理審査と協力施設の同意を得て、承認された後データ収集をはじめる。また、北米への視察については、専門家と現地のナースプラクティショナーにコンサルテーションを行っている。同時に米国の看護事象に詳しい日本人看護研究者の研究協力を得て本年度中に行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成25年度に看護師の学習ニーズを把握するための調査を行う計画であったが、調査内容を吟味するために時間を要し、計画立案が遅れて年度内に実施できなかった。そのためデータ収集のための旅費として平成26年度に使用する必要が生じた。 平成26年度に実施する看護師を対象とした調査のための旅費として使用する。
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