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2013 Fiscal Year Research-status Report

家庭訪問事業の質の確保と向上のためのマニュアル作成

Research Project

Project/Area Number 25463486
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionSaitama Prefectural University

Principal Investigator

橋本 美幸  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (70513183)

Project Period (FY) 2013-04-01 – 2017-03-31
Keywords乳児家庭全戸訪問 / 訪問者育成支援 / スキル / 祖父母 / 子育て支援
Research Abstract

母親とその実母・義母(以下、祖母)の子育て支援の授受の際に生じる家族間の問題への支援についての示唆を得ることを目的とし、10~13か月の子ども/孫を持つ母親22名と祖母10名にインタビューを実施した。祖母へのインタビューから祖母支援の特徴と子育て支援の際に生じた祖母のストレス要因を明らかにした。
祖母支援の特徴として、産後の慣習的な支援、母親が子育てを嫌にならないための支援、母親の自律に向けた支援の3つが示された。祖母は産後の肥立ちが悪くならないように慣習的に禁忌とされている家事の代行や母乳に良い食事作りなど、伝承された情報と経験を基に支援していた。母親の頑張りを認める、話を聞くなどの情緒的支援と心身を休ませるための物理的支援を行うことで、母親が子育てを嫌にならないための支援をしていた。母親が家事と育児を両立できるための家事の段取りや効率的な方法などの生活力スキルを、祖母は母親に繰り返しやって・見せて、徐々にやらせる方法で時間をかけて伝授していた。その一方、子育てについては、祖母は自分の子育ての仕方や考え方は母親のとは違うことを認識しており、自分の経験を押し付けないようにしていた。祖母は母親の子育てを尊重し、今の子育てについて学ぶ必要性を感じていた。以上のことから、祖母の子育てと母親の子育てへの仕方や考え方の違いは、祖母のストレス要因ではなかったと考えられる。
祖母は、母親は育児の仕方の今昔や情報の正誤ではなく、自分のアドバイスを信用しないと語っており、母親の祖母のアドバイスそのものに対する信頼が低いことに、ジレンマを感じていた。また、いつまでも祖母を頼る自立しない母親の姿勢、母親のインターネット情報への依存度の高さや、子どもとの遊び方やコミュニケーションの持ち方などの子育てに対する姿勢に、祖母は疑問を感じており、これらが祖母のストレスの要因になっていたと考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

母親と祖母の子育て支援の授受の際に生じる家族間の問題への支援についての示唆を得ることを目的とし、10~13か月の子ども/孫を持つ母親と祖母にインタビューを実施した。祖母と母親の分析を終了する予定であったが、母親へのインタビュー分析が遅れている。
その理由の主なものは、今年度は大学の教育カリキュラムの改正に伴う教育業務が増え、研究業務に費やす時間が少なかったためである。また、インタビュー分析を行うにあたりスーパーバイズを依頼した研究者達とのスケジュール調整が難しかったことである。

Strategy for Future Research Activity

今後の予定は、現在遅れている母親のインタビュー分析を進める。また、インタビューの質的帰納的分析だけではなくテキストマイニングソフト IBM SPSS Text Analytics for Surveys を用いた分析を同時に進めていく。
平成26年度の研究実施計画の家庭訪問の効果評価の結果の統合・分析を開始する予定である。首都圏の4市区町のデータを統合し、分析を行い、母親が訪問者に期待する支援について明らかにしていく予定である。
また、平成27年から予定していた研究計画IIIの家庭訪問の質を確保するための仕組みの現状の実態調査の一部として訪問者の育成支援に必要な訪問者のスーパーバイズとスーパーバイザーの現状についての調査準備を、今年度から始める予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

分析に使用するパーソナルコンピューターとそれに必要なソフト類を購入しなかった。前科研費で購入したパーソナルコンピューター3台が購入から4~3年しか経過しておらず、分析にまだ使用できたため、平成25年度に購入予定にしていたパーソナルコンピューターとソフト類の購入を平成26年度に変更した。インタビュー調査の研究補助・インタビュアーの人件費を計上していたが、適当なインタビュアーが見つからず研究者自身がインタビュー調査を実施した。そのため研究補助の人件費の多くを使用しなかった。調査データの入力およびインタビューのテープ起こしのための予算が予定より低額であった。スーパーバイズを依頼していた研究者との研究打ち合わせの主な手段がメールと電話となり、計上していた会議費、交通費を使用しなかった。
以上が、主な理由である。
平成26年度には、分析に使用するパーソナルコンピューターと必要なソフト類を購入する。また、統計解析ソフトウェアIBM SPSSの アップグレードを行う。
研究計画IIIの家庭訪問の質を確保するための仕組みの現状の実態調査の一部として、訪問者の育成支援に必要な訪問者のスーパーバイズとスーパーバイザーの現状についての調査準備を始める予定である。この調査準備(人件費、研究補助など)に使用していく予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All 2014 2013

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 祖母の子育て支援1-祖母の行う子育て支援の特徴-2014

    • Author(s)
      橋本美幸,坂上明子,高橋紀子
    • Organizer
      日本助産学会学術集会
    • Place of Presentation
      長崎
    • Year and Date
      20140322-20140323
  • [Presentation] 祖母の子育て支援2-子育て支援の際に生じる祖母のジレンマの要因-2014

    • Author(s)
      橋本美幸,坂上明子,高橋紀子
    • Organizer
      日本助産学会学術集会
    • Place of Presentation
      長崎
    • Year and Date
      20140322-20140323
  • [Presentation] 地域子育て支援拠点へ参加する母親が得られる効果について2013

    • Author(s)
      越川有希子、橋本美幸
    • Organizer
      日本母性衛生学会総会
    • Place of Presentation
      大宮
    • Year and Date
      20131004-20131005

URL: 

Published: 2015-05-28  

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