2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
25463488
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
園部 真美 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (70347821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広瀬 たい子 東京医科歯科大学, 保健衛生学研究科, 教授 (10156713)
臼井 雅美 帝京平成大学, ヒューマンケア学部看護学科, 教授 (50349776)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 早期育児支援 / 妊娠期 / 母子相互作用 / 児のサイン / 親子の関係性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、出産後開始される母子の交流に対して、まだ子どもが産まれる以前の妊娠中に母子の相互作用を促すための支援を行う初めての介入研究である。A助産院に通院する初産妊婦を対象とし、通常のマタニティクラス以外に「プレママのための赤ちゃんクラス」を年に3回実施し、参加者計12名を介入群の対象者とした。両群の互いの情報交換を避けるため異なる出産時期の対象者12名をコントロール群とした。クラスの内容は、①胎児の感覚器の発達とお腹の中における過ごし方②出生直後の新生児の行動③新生児の意識レベルとサインの読み取り方④子どもへの応答の仕方(泣いたりぐずったりしたときの対処の仕方)⑤新生児のself regulationである。介入群は、早期育児支援介入(プレママのための赤ちゃんクラス)の前にベースライン調査、介入後、産後1か月後に質問紙調査を実施した。コントロール群は、妊娠中にベースライン調査、産後1か月後に質問紙調査を実施した。27年度は対象者すべての産後1か月時データ収集を終え分析を行った。妊娠期のベースライン調査においては胎児への愛着、養護性に両群に有意な差はみられなかった。介入群においては介入前後で胎児への愛着が有意に上昇し、養護性尺度の下位尺度である非受容性が有意に下がった。産後1か月の乳児への愛着、エジンバラ産後うつ病調査は両群に有意な違いはみられなかった。早期育児支援介入クラスに参加した妊婦からは胎児に対して関心がもてるようになった、赤ちゃんのサインの読み取り方がためになったという評価が聞かれた。早期育児支援介入のクラスによる短期的効果はみられたが、妊娠中、産後1か月において両群に違いはみられなかった。産後の子どもへの対応や親子の関係性に着目した支援については今後更に研究が必要と考えられる。
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Research Products
(3 results)