2013 Fiscal Year Research-status Report
胎児・乳幼児の命を守る妊娠期からの自動車利用時の安全教育プログラムの構築と実践
Project/Area Number |
25463499
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
中嶋 有加里 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (40252704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町浦 美智子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70135739)
椿 知恵 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (60582319)
山田 加奈子 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (90583740)
市川 政雄 筑波大学, 医学医療系, 教授 (20343098)
中原 慎二 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (40265658)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 妊婦 / シートベルト / チャイルドシート / 安全教育 / 低速度衝突実験 / ウェブ動画配信 / 交通事故 |
Research Abstract |
本研究の目的は、妊産婦と家族が妊婦のシートベルト着用法とチャイルドシート使用法を習得し、同乗する胎児・乳幼児の安全 (Child Passenger Safety:CPS)に対する意識向上を目指した教育プログラムを構築すること、産科医療施設の医療者による指導効果を検証することである。 今年度は、チャイルドシート教材コンテンツとなる①チャイルドシート使用による乳幼児死傷率低減に関するエビデンス、②チャイルドシートの選択基準、③適切な取りつけ方について情報収集と文献検討を行った。 ①については、我が国におけるチャイルドシート使用義務化の効果について、評価指標を6-9歳児の人口当たりの死傷率に対する6歳未満児の人口当たりの死傷率の比に変更して再検討した。死傷データは1990年~2009年の月ごとの10歳未満児の自動車乗車中の死傷者数を交通事故総合分析センターから入手した。人口データは国勢調査および人口推計による各歳人口を用いた。ジョインポイント回帰分析を行い、死傷率のトレンドが変化した時期を確認した。1歳未満の乳児の死傷率比に着目すると、月平均0.18%の増加から0.11%の減少へ転じる変曲点が1997年12月であり、2000年4月の使用義務化の時期より先行していた。義務化以前に、メディアの報道などの影響でチャイルドシート使用の増加が始まっていることがその理由の一つと考えられる。義務化により使用率が急増したが、その時点でのトレンド変化が見いだせなかった原因として、誤使用が非常に多いということが考えられる。 ②③については、チャイルドシート取り付けが容易で確実に固定できるISOFIX(アイソフィックス)を知らない妊婦が多いことが判明したため、誤使用の原因について次年度の調査で明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
先行研究で開発した妊婦用シートベルト教材の評価分析と国際学会への発表準備に、想定以上に時間を要した。チャイルドシートに関する情報収集と文献検討までにとどまった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、6月の国際学会発表後、妊娠期の夫婦と乳幼児の養育者を対象に、チャイルドシート使用に関する知識と実践の実態、妊娠期からの教育ニーズに関する調査を行う。10月までにチャイルドシート教材コンテンツを確定し、年内に動画教材の試案を制作する。1~3月に教材試案の評価調査を行う予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
2014年6月に国際学会発表の旅費2名分が必要となったため、残金を繰り越して翌年度に請求することにした。 国際学会発表の旅費2名分、英文校正・ポスター作成費用、チャイルドシート教材開発のための調査費用、動画教材制作費用として使用予定である。
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Research Products
(2 results)