2016 Fiscal Year Annual Research Report
Elementary and Junior high School Teachers' Perception with Children who had Experienced Bereavement
Project/Area Number |
25463509
|
Research Institution | Kyoto Koka Women's University |
Principal Investigator |
茎津 智子 京都光華女子大学, 健康科学部, 教授 (10177975)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | グリーフケア / 子ども / 小中学校教員 / 認識 / 死別 |
Outline of Annual Research Achievements |
小中学校教員を対象に死別した子どもに対する教員の関わりの実態やそれらに対する認識を明らかにしてきた。子どもと死別について語ることに関して子どもの年齢別での認識は、いずれの年齢(4歳~15歳)でも70%以上は話すことは大事とし、10歳以上では90%弱が子どもと語ることは大事と回答していた。4~9歳の年齢では「あえて話す必要がない」「話すのは早い」と回答が10%程度あった。また、学校での「いのちの教育」などの機会に「死」の問題を取り扱うことには、小中学校教員の93.2%が必要と考え、「あえて死の問題は扱う必要はない」との回答は3.8%とわずかであった。以上のように死の問題など子どもと話すことは大切であると認識していた。 さらに、調査時の自由記述内容に着目し分析を行った。総記述数512(小学校170、中学校342)。内容は「子どもに生きることの大切さ、故人の思いを伝えたい」「子どもの話を聞いてあげたい」「子どもを支えたい」などの死別した子どもと死を語ることに肯定的な記述が多かった。小中学校別の記述内容の特徴は、小学校教員は「日常の生活を早く取り戻してやることが、本人の『生きる』になる」などの『子どもが死別前と同様の生活を送れること』に視点を置いたもの、中学校教員は「亡くなった人の死を通して自分の将来について考えてほしい」等の『子どもの将来や今後の生き方』に視点をおいた記述が多かった。自由記述の中にも「教師からあえて死を語ることはしない」「死別は家族の問題」「学校で子どもと話すことが現実難しい」「死別した子どもへの関わりは難しい、悩む」「死別した子どもとの接し方がわからない」等の記述も少なくなかった。子どもと死を語ることや関わりが難しい理由は、子どもの家族関係の複雑さ、核家族化、母子・父子家庭の増加、死別を経験する機会が少なさなどを小中学校教員のいずれもが挙げていた。
|
Research Products
(3 results)