2015 Fiscal Year Research-status Report
早期産児に対する生活リズムの調整が睡眠覚醒リズムの形成と発達に及ぼす影響
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25463512
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
中島 登美子 京都橘大学, 看護学部, 教授 (60248854)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 睡眠覚醒リズム / 日常生活リズム / 早期産児 / 正期産児 / 母親 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、早期産児に対する生活リズムの調整が、睡眠覚醒リズムの形成と成長発達を支えることにつながることを明らかにすることを目的としている。平成27年度は、文献検討等を基盤とした生活リズムの調整を考案したうえで、対象者となった母親が子どもの退院後に生活リズムの調整を実施し、修正月齢4か月の早期産児と生後4か月の正期産児に成果指標の測定を行った。しかし、未だ予定数に達していないためデータ収集を継続している。 1) 正期産児に対する生活リズムの調整は、生後4か月時点のデータを解析中であるが、概要として次のことが分かった。①総睡眠時間の平均は、実測11時間程度と少ない傾向にあるが、抱っこしながらの睡眠を加えると比較的保たれていると考えられる。②概日リズムの指標であるMesor(リズム平均)は、個人差はあるが、個人の中では安定した傾向を示していること、Amplitude(日内変動)は安定しているが、睡眠時間と覚醒時間が移動することにより変動を受ける傾向にあること、Acrophase(頂点位相)は午後12時から17時に位置し安定している傾向にある。③睡眠中の深度は、夜間睡眠中にはある一定のリズム傾向があること、早朝睡眠は夜間睡眠と比較し体動が少なく質的相違を示す傾向にある。これらから、生後4か月(修正月齢含む)の睡眠覚醒リズムは、24時間の周囲環境に合わせられるようになっていることを示唆するといえる。 2) 早期産児に対する生活リズムの調整についてもデータ収集を継続しているため、データが揃ってからデータ解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
対象が予定数に達していないため、データ収集を継続中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、データ収集を継続すること、データ解析をもとに正期産児と早期産児との共通点や相違点等を判別すること、解析結果をもとに日常生活リズムの調整の影響等を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
対象数が予定数に達していないため、データ収集を継続している。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
主に調査費用として使用する。
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