2014 Fiscal Year Research-status Report
地域資源を活用した介護保険施設の福祉避難所機能強化を目指した防災システムの構築
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25463548
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
北川 亜希子 三重大学, 医学部, 助教 (20422876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯和 勅子 三重大学, 医学部, 教授 (30336713)
平松 万由子 三重大学, 医学部, 准教授 (50402681)
服部 由佳 三重大学, 医学部, 助教 (30705405)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 災害時要援護者 / 福祉避難所運営 / 地域防災力強化 |
Outline of Annual Research Achievements |
東日本大震災時において、福祉避難所と指定されていた施設であっても職員がそのことを知らずに、運営に困難をきたしたり、想定以上の要援護者が押し寄せてしまった経緯がある。そのためには、平時から、福祉避難所運営について話し合い、マニュアルを作成しておくこと、作成の過程を共有することが重要であると考える。 そこで、大規模災害時に、医療機関も少なく高齢化が進んでいる地域において、福祉避難所となりうる介護保険施設において、現状の防災対策をより強化し、市が作成する福祉避難所運営マニュアルと連動しながら、施設の事情をよく踏まえた上で、大規模災害時における福祉避難所運営マニュアルの作成が必要ではないかと考える。 本研究の目的は、施設職員が中心となり、福祉避難所マニュアル作成過程を学びながら地域での防災力を高めていくことである。 災害時要援護者となることの多い高齢者に関して、老年看護の知識を持った大学教員と、地域での防災対策を進めていく中心の防災関係者と、地域での高齢者の生活を担っている介護保険施設が連携し、知識を提供しあいながら施設職員に福祉避難所の必要性について学んでもらい、大規模災害時に、入所者のケアを提供しながら外からの要援護者を受け入れるために必要な知識、体制づくりなどをマニュアル化し、実際に実地訓練を行いながらマニュアルを検証して、生きたマニュアルに向けて修正を加えていくことにより、高齢社会における大規模災害時の地域防災力を強化することにも貢献できるものと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
過疎化・高齢化の進んでいる市において、介護保険施設における福祉避難所運営マニュアル作成のために、福祉避難所を設置する市と協議し、これまでに市と締結している事業所で、福祉避難所運営マニュアルを作成するためのワークショップを開催していくことを決定し、市の事業としても承認されている。
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Strategy for Future Research Activity |
該当介護保険施設の意向に沿いながら、福祉避難所運営マニュアル作成事業として、H27.5にキックオフ講演会を開催。以後毎月1回のワークショップを開催して、福祉避難所運営マニュアル作成にむけて介護施設職員、市の関係者(防災関係者および保健師他)を含めた学習会を開催、そして実地避難訓練を行いマニュアルの検証をしていく予定である。
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Causes of Carryover |
福祉避難所運営マニュアル作成事業を行う市と介護保険施設を決定するのに十分な議論をする必要があり、H26年度は打ち合わせと合意に至るところまでとなった。H27年度には講師を招へいして講演会を開く等の出費を見込んでいるので、残金を繰り越すこととした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
東日本大震災時に福祉避難所を運営した方2名に講演いただくための費用・大学から該当施設までの交通費・学会参加費および旅費・印刷等の事務補佐員の人件費・英文論文校閲のための費用、事務用品、書籍代を計画している。
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Research Products
(3 results)