2013 Fiscal Year Research-status Report
若手訪問看護師の仕事満足-継続サポートプログラムの構築
Project/Area Number |
25463550
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
仁科 祐子 鳥取大学, 医学部, 講師 (70362879)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長江 弘子 千葉大学, 看護学研究科, 教授 (10265770)
谷垣 靜子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (80263143)
|
Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 訪問看護師 / 若手訪問看護師 / 仕事満足 / 仕事継続意思 / 在宅ケア |
Research Abstract |
平成25年度は看護師の仕事満足、仕事継続についての文献レビュー、先行研究のまとめ、基礎調査の準備を行った。 1.文献レビュー:仕事満足は「仕事や仕事内容に対するポジティブな感情の程度」と定義されていた。仕事満足の関連要因は、組織要因(リーダーシップ、給与等)、心理的要因(ストレス、コミットメント 等)、看護の専門性、個人要因(年齢等)が明らかにされていた。仕事継続意思は「今の組織にとどまるであろうと感じていること」、離職意向は「近い将来の退職を考えていること」と定義されていた。仕事継続意思(離職意向)の関連要因は、組織要因(管理方法、仕事量、昇進の機会等)、心理的要因(仕事満足、コミットメント等)、個人要因(年齢、経験年数等)が明らかにされていた。先行文献をみると仕事満足と仕事継続意思との関連性があることは概ね一致した見解であるが、仕事満足以外にもSelf-Conceptなど仕事継続意思に影響力のある要因が検討されていた。今後も文献検討を継続し、より広い視点で仕事満足-継続を考えていく必要がある。 2.先行研究のまとめ:2007年の調査結果をまとめ投稿した(訪問看護師における仕事継続意思の関連要因―仕事満足および対人関係能力に焦点をあてた検討、査読中)。鳥取県内の訪問看護師82名から得られた調査を分析した結果、訪問看護スタッフの職場継続意思と訪問看護師継続意思には共通して仕事満足度と社会的スキル、訪問件数が関連していた。スタッフが日々の実践において様々な人との関わりの中で社会的スキルを研鑽しながら仕事満足を高めていくことができるよう支援することが、仕事継続につながることが示唆された。この結果は、今後の基礎調査、プログラム案の作成に活用する。 3.基礎調査の準備:若手訪問看護師の職場選択と満足-継続に関する調査実施に向け、代表者所属大学の倫理審査委員会の承認を得るべく準備中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
看護師の仕事満足、仕事継続意思(離職意向)に関する先行文献は膨大にあり、レビューに要する時間が当初予定よりも大幅に延長した。25年度は、PubMed等を用い、Nurses,Job satisfaction,retention,turnover,intent to stayをキーワードとして収集した約100論文を対象とした。国内論文は現在30弱を収集しており、国内論文のレビューも進める必要がある。しかしレビューを丁寧に行うことは、今後の計画を着実に進めていく上で必要不可欠な作業である。今後も継続してレビューを積み重ねながら、研究の概念モデルを精錬し、基礎調査に移っていきたいと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成25年に実施予定であった基礎調査について、現在、代表者の所属大学の倫理審査委員会に研究計画書を提出する準備を進めている。26年度は、倫理審査委員会の承認後、速やかに基礎調査を実施する計画である。また、研究開始当初からの懸念であった日本における「若手」訪問看護師数がどの程度なのか、訪問看護師における「若手」の定義をどうするのかということについて、基礎調査をもとに26年度中に結論を出したいと考えている。若手訪問看護師数が調査研究として不十分である場合は、若手~中堅の訪問看護師を対象として調査を進める予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
25年度中に基礎調査を実施する予定であったが、先行文献レビューに当初予定よりも時間を要したため、26年度に実施するよう計画を変更した。そのため、基礎調査に要する費用分が、次年度使用額となった。 次年度使用額は26年度に実施する基礎調査に使用する。26年度請求分は、当初予定の計画通りに、若手訪問看護師を対象とした半構造化面接調査の実施等に使用する。
|
Research Products
(4 results)