2015 Fiscal Year Annual Research Report
生理的・心理学的指標を用いたうつ病への集団認知行動療法における有効性の検討
Project/Area Number |
25463556
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
白石 裕子 宮崎大学, 医学部, 教授 (50321253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
直野 慶子 (長友慶子) 宮崎大学, 医学部, 講師 (00381070)
石田 康 宮崎大学, 医学部, 教授 (20212897)
田上 博喜 宮崎大学, 医学部, 助教 (00729246)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | うつ病 / 集団認知行動療法 / NIRS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、医師と連携して看護師が中心となって実施するうつ病への集団認知行動療法(Cognitive Behavioral Therapu:以下CBT)のプログラムを作成・実施し、プログラムの効果について、生理学的指標及び心理学的指標を用いて検証することを目的とした。本研究を行うことにより、現在2%程度にとどまっているCBTの実施率が向上し、それにより、うつ病治療の選択肢が増え、うつ病の再発率の改善や自殺率の低下が期待できる。本研究のプログラムは、先行研究のうつ病を対象とした集団CBTプログラムを参考に作成した。生理学的指標としては、NIRS(近赤外線スぺクトロスコピー)を用いた。心理学的指標として、BDI-Ⅱ、QIDS-J,SF-36v2、自尊心尺度を用いた。 平成24年10月~平成27年12月の期間で、主治医から紹介された被験者に1クール6セッションの集団CBTを実施し、計22名のデータを収集した。そのうち、平成27年度は、4クールで15名の被験者を対象に実施した(1名ドロップアウト)。心理学的尺度では、BDI-Ⅱ,QIDS-Jの得点が有意に低くなり、うつ傾向が軽減した。SF-36v2では、社会的機能に改善が見られた。自尊心尺度も有意に増加していた。NIRSの結果については、現在解析中である。この研究により、看護師が実施する集団CBTにおけるうつ病患者への有効性が示唆された。 研究成果の発表については、研究の一部を8thWorld Congress of Behavioural Cognitive Therapy(2016、June,Australia)で発表の予定である。また、現在英文雑誌に投稿予定で執筆を進めている。
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Research Products
(5 results)