2015 Fiscal Year Annual Research Report
急性期病院における高齢患者のためのせん妄リスクマネジメントの開発と評価
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25463583
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
長谷川 真澄 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (80315522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綿貫 成明 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 国立看護大学校, 教授 (20270902)
粟生田 友子 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 看護部, 看護部長 (50150909)
菅原 峰子 北里大学, 看護学部, 講師 (70398353)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | せん妄 / リスクマネジメント / 急性期病院 / 多職種チーム / 高齢患者 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、急性期病院におけるせん妄リスクマネジメント・プログラムの開発を行った。平成26年度までの研究成果をもとに、プログラムの骨子は、(1)せん妄対策を推進する組織づくり、(2)せん妄対策のケアシステムづくり、(3)せん妄ケアに関するスタッフ教育の3本柱で構成した。(1)せん妄対策を推進する組織づくりには、①せん妄対策の理念、②せん妄対策における管理者の役割、③せん妄対策チームの発足(メンバー構成、役割、活動を含む)、④診療報酬の算定、⑤アウトカム評価指標を含めた。(2)せん妄対策のケアシステムづくりには、①アセスメントからケアに至るプロセスのフロー(情報共有方法を含む)、②アセスメントツール、③ケアプロトコール、④せん妄対策チームの活用、⑤院内デイケアやボランティア活用によるアクティビティケアの強化を含めた。(3)せん妄ケアに関するスタッフ教育には、①せん妄の基本的知識、②アセスメントのポイント、③アセスメントツールの使用方法、④予防ケア、⑤発症時ケア、⑥家族ケアを含めた。 また、本プログラム内のスタッフ教育に使用するDVD教材を作成した。DVD教材は、せん妄アセスメントの基礎知識とツールの使用方法を中心とした内容を28分でまとめた。ツールは、本邦の一般病床で使用しやすいニーチャム混乱・錯乱スケール(J-NCS)およびせん妄スクリーニングツール(DST)の2つを取り上げた。転倒、骨折し人工骨頭置換術を受ける高齢患者の入院から術後2日目までの経過を追いながら、入院時のベースライン評価、低活動型せん妄、過活動型せん妄について、2つのツール評価を実際に行いながら視聴できる内容とした。 今後は、本プログラムを実際の臨床に適用し、その有用性や効果について評価していく必要がある。
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Research Products
(3 results)