2013 Fiscal Year Research-status Report
「独り暮らし」高齢者の在宅死を可能にする終末期看護モデルの構築
Project/Area Number |
25463593
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
水野 敏子 東京女子医科大学, 看護学部, 教授 (10153305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 雅子 聖路加国際大学, 看護学部, 教授 (30459242)
小山 千加代 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (50597242)
坂井 志麻 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (40439831)
原沢 のぞみ 東京女子医科大学, 看護学部, 助教 (10623077)
成澤 明 東京女子医科大学, 看護学部, 助教 (80710061)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 独居高齢者 / 訪問看護 / 終末期看護 / 援助モデル / 在宅死 |
Research Abstract |
平成24に全国訪問看護ステーションを対象に郵送調査により「独り暮らし」高齢者の在宅終末期ケアの実態調査を実施した。平成25年にオーストラリアのICNにおいてその結果を発表すると共に、オーストラリアの高齢者住宅や、高齢者在宅ケアについて見学や説明を通して理解を深めた。 実態調査委の際に面接調査の協力を募り、承諾が得られ、過去に「独り暮らし」高齢者の訪問看護の経験のある訪問看護ステーション20施設を選び、「独り暮らし」高齢者への在宅終末期支援体制、支援方法について平成25年に面接を実施した。面接調査は本学倫理委員会の承認を受け実施した。面接の前に面接方法について、研究者が学習会を重ね、一定の質が得られるように準備した。 面接は平成25年7月~10月に研究者1名が1-4か所のステーションの面接を行った。面接内容は許可を得て録音し、逐語録におこし、分析枠や方法をメンバーで話し合い状況と援助内容を分けて記入し、しかもその繋がりがわかるような分析方法を用いた。個別面接は面接者が実施し、全体の分析を25年実施責任者がすすめている最中である。分析結果はメンバー間で検討しながら進めている。支援方法については、「独り暮らし」高齢者のおかれた状況、家族との距離、関係等によって影響を受けるとともに、意思表示の有無や地域資源等の有無、種類、量によっても異なるため、終末期の段階や高齢者の状況および特徴によって分類し、パターン化する予定ですすめている。平成26年度科学学会に発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定であった海外研修の実施や、面接調査を予定通り終え、個別分析を完了し、6月には全体分析を終える予定である。環境によって支援内容が多様であることが理解された。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は事例検討会から援助内容の妥当性を検討する:事例検討会に参加協力いただける「独り暮らし」高齢者の在宅終末期看護の体験が多い訪問看護師に受け持ち事例を紹介いただき、本研究から得られた結果との一致や不一致の場合には状況や理由について検討する。1)「独り暮らし」高齢者のがん・非がん患者、全くの独り暮らしと家族の援助のある場合などを含めて5事例位の事例を予定している。2)面接で抽出された援助内容の枠組みに基づき、訪問看護開始期、小康期、悪化期、臨死期、死別後の時期に分けて援助内容を導く。事例の中で、「独り暮らし」であるが故に用いた技法や工夫を話し合い整理する。3)訪問看護師の参加を得るための方法を工夫する必要があり、しかも質の高いステーションを選定する必要があるための参加回数を少なくするなどリクルート方法を検討する。 平成27年度は事例検討の結果から、「独り暮らし」高齢者の在宅終末期の訪問看護の内容から5段階の療養時期に対応した訪問看護師の「独り暮らし」高齢者の在宅終末期看護モデルを作成する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
面接時間が予定していた時間より短縮され、短くなった時間の金額分が使用されなかったため。 事例検討会の際の交通費に使用する予定である。
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