2013 Fiscal Year Research-status Report
在宅高齢者のQOLに関連した口腔ケアニーズに基づく多職種連携型プログラムの検討
Project/Area Number |
25463599
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | University of KinDAI Himeji |
Principal Investigator |
森崎 直子 近大姫路大学, 看護学部, 准教授 (30438311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 宏子 国立保健医療科学院, その他部局等, その他 (10183625)
原 修一 九州保健福祉大学, 保健科学部, 教授 (40435194)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 在宅要介護高齢者 / 口腔状況 / 口腔機能 / QOL |
Research Abstract |
高齢者の口腔保健は健康関連QOLと密接に関連しており、特に在宅要介護高齢者における口腔ケアへのニーズは高く、そのニーズを持ち合わせた高齢者も相当数存在していると推測される。そこで、本研究では、在宅要介護高齢者の口腔状況について調査を行い、口腔ケアのニーズを明らかにすることとした。 口腔状況(口腔機能・口腔環境)に関する評価項目は複数に及ぶ。詳細な現状把握のためには、多くの評価値を得たいが、調査においては対象である要介護高齢者への負担が危惧される。そのため、本年度は対象の選定がしやすく、常時の安全管理がなされている養護老人ホーム入居者を対象に予備調査を行い、本調査項目の絞り込みを行った。養護老人ホーム入居者は、何らかの障害を持ち合わせているが、比較的日常生活における自立度は高く、要支援や軽度要介護状態にある在宅高齢者の健康に近い状態にある。また、多様な心身状況にある入居者の協力が得られることより、その調査結果は在宅高齢者の調査にあたっても活用できうるものと考えられる。 養護老人ホーム入居者91名(平均年齢82.6±7.0歳)を対象に調査を実施した。口腔状況は口腔環境(細菌数、残存歯数、唾液量など)、口腔機能(舌圧、口唇閉鎖力、咬合力、嚥下機能、構音機能など)を調査した。DRACEおよび水飲みテストを用いた嚥下機能評価では、機能低下リスク者が48.4%認められた。QOLの評価にはSF-8を用いた。分析では、嚥下機能はSF-8の下位尺度である身体機能(PF)、体の痛み(BP)、全体的健康感(GH)、活力(VT)、社会生活機能(SF)、心の健康(MH)と関連しており、また、舌圧値は日常役割機能・身体(RP)と密接な関連を示した。QOLと関連の深い嚥下機能や舌圧などは、在宅要介護高齢者にとってもニーズの高い項目と考えられる。これらの予備調査結果を基に本調査項目の絞り込みを行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、養護老人ホーム入居者を対象とした口腔状況およびQOLの予備調査を実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、予備調査結果を基に、QOLにより関連していると考えられる口腔状況項目を絞り込み、在宅要介護高齢者を対象に本調査を進めていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H25年度使用予定であった物品を、次年度使用することにしたため。 次年度に物品費として使用する。
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Research Products
(8 results)