2014 Fiscal Year Research-status Report
地域の実情に合わせた世代間交流プログラムの開発と有効性の検証
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25463617
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
森田 久美子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (40334445)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 美奈子 亀田医療大学, 看護学部, 講師 (40312855)
佐々木 明子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 教授 (20167430)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 世代間交流 / 学童保育 / 高齢者 / 全国調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は、わが国の学童保育における高齢者との世代間交流の実態を明らかにすることを目的に、全国の学童保育指導員を対象に郵送調査を実施した。平成26年2月現在で役場機能が避難している福島県の7町村を除いた全国の市区町村1,910か所の学童保育担当課を通じて、調査票が配布された学童保育を対象とし、学童保育を有しない、区で管轄していないなどの理由で断りのあった市区町村を除いた推定9,300か所のうち、1,902か所より返信があった。その結果、世代間交流を継続的に実施している学童保育の開設場所は、児童館が最も多く、次いで校舎内学童保育専用施設であった。 世代間交流が継続的に実施されている地域は、福井県、徳島県、大分県、宮城県が多かった。世代間交流プログラムによって子ども側に期待することは、「高齢者の経験や知識を子ども達が学ぶ」「子どもが高齢者を敬う心を養う」などで約7割の人が期待すると回答し、現在世代間交流を実施している施設の方が有意に期待する割合が大きかった(χ2検定、p<0.05)。高齢者側に期待することとしては「高齢者の生きがいの場」などが多く、現在世代間交流を実施している施設の方が有意に期待する割合が大きかった(χ2検定、p<0.05)。 世代間交流の実践における課題について質的記述データを分析したところ、66概念が生成され、そこから12カテゴリーが構築された。【プログラム効果に関する要因】に<双方向プログラム><子どもの心を育てる>、【実施に関わる環境】に<コーディネーターの存在、役割>があり、世代間交流を継続するためには<行政の支援>の役割も大きいことが明らかになった。また、【高齢者と子ども、保護者の関係性】、世代間交流に関する【情報の必要性】も課題としてあげられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全国調査を実施し、想定していた数の返信が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、全国調査の結果を踏まえて世代間交流プログラムを考案し、介入調査を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
平成26年度、旅費での支出が予定より少なくなたっため残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成27年度の旅費に充当する予定。
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