2013 Fiscal Year Research-status Report
在宅療養者と介護家族に対する災害時の健康管理支援と教育プログラムの構築
Project/Area Number |
25463618
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
京田 薫 金沢大学, 保健学系, 助教 (00639776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚崎 恵子 金沢大学, 保健学系, 教授 (20240236)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 災害看護 / 在宅療養者 / ソーシャルネットワーク / 防災の備え |
Research Abstract |
平成25年度は、A県B市全域の全ての居宅介護支援事業所120施設の利用者のうち、在宅で生活している要介護度1以上の要介護者と介護家族の約700事例に対して、質問紙調査にて、健康状態と災害時の備えとソーシャルネットワークの実態と課題を明らかすることを目的とした計画である。 当該年度は、研究計画書を作成するために、文献レビューを中心に取り組んだ。国内外の文献レビューの結果、各国が独自に健康な者や障害のある者の災害時の備えの在り方について示しており、国内外の地域住民の災害時の備えの実態は少しずつ明らかになってきているが、3日分の水、非常用持ち出し袋、緊急時の連絡方法、避難経路の確認をしている割合は半数以下と低く、十分な現状とはいえない。また、平常時の在宅療養者と介護家族のソーシャルネットワークは、災害対処の際にも重要な役割を果たすと考える。日本のように生活自立度が低い在宅高齢療養者を対象とした災害時の備えとソーシャルネットワーク状況を関連づけてみた防災の備えの実態と健康課題は明らかにされていない。在宅療養者と在宅介護家族の災害の備えとソーシャルネットワークを考慮した防災の援助システムをどうつくりあげていけばよいか、そのプロセスは確立されていないことが文献レビューより明らかになった。 本研究は、4年間で実施する計画であり、在宅療養者と介護家族の災害時の自助・共助を高めるための災害時の健康管理支援と教育プログラムの構築することを目標とする。質問紙調査は、対象者の属性、自然災害に対する備え、避難行動、ソーシャルネットワーク、地域の防災活動への参加から構成した。今後、研究計画書を倫理審査委員会の承認を経て、対象者に質問紙調査を発送しデータを収集し分析していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度の予定では、平成26年2月~3月頃には、国内外の文献レビューを経て研究計画書を作成し、質問紙調査を発送予定であった。計画通りに実施するためには、年間スケジュール計画を随時見直し、修正すべきであったこと、また予定より文献レビューに時間を要したことと、目的を明らかにするための変数作成に時間を要したことが達成度に影響したと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度で予定していた質問紙調査を速やかに発送できるように、研究計画書を倫理審査委員会の承認を得て行う。データ収集を速やかに行い、結果をまとめる。その結果を基にして、災害時の健康管理支援と教育プログラムの作成のために、A市内にモデル地域を選定する。次に、在宅療養者と介護家族、ケアマネージャー、行政機関、地域の自主防災組織、消防等に参加を募集する。研究分担者とともに健康管理支援と教育プログラム検討会を設立する。検討会にて、災害時の在宅療養者の健康管理支援と教育プログラムの内容を作成する。プログラム内容について、不足している項目や追加すべき項目があるか、重要度の低い項目が入っていないかなどの妥当性の検証を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度中に、研究対象者に質問紙調査を発送予定であったが、予定より文献ビュー、質問紙調査用紙案を作成するのに時間を要したため、次年度使用額が生じた。 質問紙調査の印刷費、封筒費、発送・返信用郵送費、データ収集等事務の人件費などに予算を使用する予定である。
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