2015 Fiscal Year Research-status Report
発達障害児の早期発見および早期支援システム構築に関する研究
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25463624
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Research Institution | Senri Kinran University |
Principal Investigator |
尾ノ井 美由紀 千里金蘭大学, 看護学部, 教授 (70324788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 和生 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (70142594)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 発達障害児 / 保護者支援 / 個別指導 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年3月に本人および家族についてアンケート調査を行い、その際、個別支援希望者を募った。結果、発達障害者支援センターに通所中の8組の保護者が希望し4月から9月にかけて月1回個別支援指導を実施した。個別指導内容は、感覚アセスメントや母の困っていることから、次回指導までの目標を自己決定してもらい、1ヶ月の変化を振り返ることとした。また、4月の開始時と9月終了時には、作業療法士に指導対象児の発達および感覚チェックを行ってもらい、在宅で可能な感覚統合プログラムの提案を行ってもらった。そして、終了時には半年間の児の変化を診てもらった。理学療法士の参加時や個別指導実施毎に、発達支援センター指導員と情報共有を行い、発達支援指導プログラムとの互換性の確認を行った。個別指導の効果検証のために、個別支援プログラム終了後に、参加保護者と発達支援センター指導員および理学療法士にインタビュー調査を行った。 結果、保護者からは皆一様に指導を受けたことで【児の様子を客観的に捉えることで、発達問題と捉えていたことが児の個性である】と捉えることができるようになった。【今まで子どものことを十分に見ていなかった】ことが語られた。また、【児の発達によって、児と一緒に対処方法を決定していけるようなった】こと【児の様子が場所によって違い、それぞれの見解の違い】に困っていること。【トータルで見てくれる人がほしい】との要望が出された。 発達障害者支援センター指導員からは、第3者の介入による【療育中の児の様子】と【自宅での様子】の違いや保護者のニーズの違いなどからセンターと自宅とのトータルなかかわりの必要性を実感したこと。発達障害者支援センター通所までのサービスの必要性が語られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度で研究終了予定であったが、個別指導終了後のデータ収集およびその整理。アンケート調査回収状況に遅れがあり、平成28年度個別指導効果検証と、アンケート調査をさらに進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に実施した個別指導効果検証を進める。 平成27年度実施したアンケート調査分析から、早期発見指標の抽出および発見ツールの完成を行い、乳児期および幼児期早期に発見ツールの有効性と妥当性の検証を行う。
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Causes of Carryover |
平成26年度に発達障害児の早期発見アセスメントツールのプレ検証を行い、平成27年度、乳児健診時に更なる検証を進める予定であったが、研究実施場所の都合により場所が変更になり、行政の協力が得られなかった。また、研究代表者および研究分担者の業務が多忙により研究打ち合わせ会議が遅延したため、研究遂行速度が遅延した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度は、データ入力等の人件費の活用を行いながら、発達障害児の早期発見アセスメントツールのプレ検証の分析を進めると共に、平成27年度、乳児健診時に検証できる行政機関の調整を図り、行政機関での検証が困難であると判断した際は、民間機関の活用も視野に入れ研究を進める。民間危難の導入に伴う諸金などの支出も考えられる。
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