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2014 Fiscal Year Research-status Report

保健師の家族面接力を高めるICT教育プログラムの開発

Research Project

Project/Area Number 25463628
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

中谷 久恵  広島大学, 医歯薬保健学研究院, 教授 (90280130)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 金藤 亜希子  広島大学, 医歯薬保健学研究院, 助教 (80432722)
松本 裕子  広島大学, 医歯薬保健学研究院, 助教 (20633639)
Project Period (FY) 2013-04-01 – 2017-03-31
Keywords保健師 / ICT / 家族支援 / eラーニング / 援助技術
Outline of Annual Research Achievements

平成26年度は、保健師の家族支援学習用ホームページを立ち上げてシステム案を構築し、A県内の全行政保健師714名を対象にICTの実態と教育ニーズ調査を行った。調査票は調査時に在職していた670人に配布し、直接郵送法により350人が任意で返送した(回収率53.8%)。回答者は20歳代20.0%、30歳代19.7%、40歳代27.7%、50歳代32.3%で、経験年数の平均は18.0±11.6年であった。所属は県13.4%、保健所設置市41.1%、市町45.4%であった。ICTの職場環境では、インターネットに接続した個人専用パソコンとメールの所持者はそれぞれ82.9%と81.7%であった。職場で検索や学習にインターネットを活用している保健師は88.0%であり、自宅でも71.2%が実施していた。保健師の力量を高めるeラーニング(無料)の希望者は76.0%であった。希望の有無は年代区分や経験年数区分に差はなかったが、教育暦と看護師経験の有無において、保健師養成4年制コース85.7%(P<.01)と看護師経験者83.0%(P<.05)の方が、有意に希望者が多かった。しかし、4年制コースと看護師経験の保健師は、1年制コースや看護師経験がない保健師に比べ、どちらも経験年数が短かかったことから(P<.001)、eラーニングの学習希望には保健師の経験年数の関連が示唆された。家族支援で学習したい内容は「家族アセスメント59.4%」が最も多く、支援技術では「家族に必要な援助の見極め38.9%」「家族が本人のために関わる力を引き出す32.3%」「家族と住民をつなぐ31.7%」が上位項目であった。
平成28年度はこの調査に基づき、家族支援のコンテンツを製作し、受講生を募り、ホームページを活用したeラーニングを展開し、有効なコンテンツと効果的な学習層を明確にする。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成26年度には、保健師へのICT環境やeラーニングの希望調査以外に、平成25年度の調査結果を活かし、18項目の支援技術から具体的な家族支援での困難感の抽出と家族介入場面を学ぶ教材分析を予定していた。平成25年度調査で作成した既存研究からの質的に導き出した家族支援技術18項目について、平成26年度には保健師が習得しておくべき技術にあてはまるかを尋ねた。80%以上の保健師は18項目中17項目があてはまると支持した。家族支援の内容では、学習したい項目は「家族アセスメントの方法59.4%」「家族ストレス対処理論47.4%」「家族生活力量モデル38.9%」「家族発達理論38.0%」の順であった。高めたい技術としては、支援技術では、「家族に必要な援助を見極められる38.9%」「家族が本人のために関わる力を引き出せる32.3%」「地域で孤立しないよう家族と住民をつなぐことができる31.7%」が上位3項目であった。平成26年度の調査によって、平成25年度の支援技術項目はほぼ保健師から支持され、今後への大幅な変更なく基礎データの取得はできた。しかし、支援技術と関連要因についての分析がいまだ十分にできておらず、コンテンツに活用する事例分析が急がれる状況である。保健師が家族アセスメントで介入する動画のシナリオ作成を、平成27年度前半には実施する必要がある。

Strategy for Future Research Activity

平成25年度と26年度に行った保健師のICTの職場環境の実態と教育ニーズ調査結果について、平成27年度には国内外の関連学会と学術誌で公表し、これまでの2年間の研究成果についてまとめを行う。研究期間4年間のうちの前半が終了しており、これまでの調査で、保健師のICT家族支援への教育ニーズは、経験年数がおよそ15年目程度までの保健師に強い傾向があることが示唆された。
平成27年度からは、ICT教育の有効なコンテンツと効果的な層をさらに絞り込む目的で、eラーニングの実践を展開していく。ICTのネットワークについては、中山間地域、政令市がある都市部、海岸部のすべての自治体から平成26年度の調査に協力が得られた。そこでこれらの自治体に対して、引き続きeラーニングのモニターとしての協力を呼びかけ、平成26年度の調査では明らかにできなかった地域性による教育ニーズの違いについても特徴を明確にしていく。

Causes of Carryover

平成26年度には、アンケート調査の結果をもとにホームページに搭載する動画コンテンツを1件製作する予定で進めた。動画コンテンツの製作手順としては、アンケート調査から基礎データを収集し、学習ニーズが多かった理論や支援技術からシナリオ案を作成する予定であった。学習ニーズが保健師の経験年数に影響していることは追跡できたが、支援技術の18項目や家族理論との詳細な関連要因の分析までには至らず、コンテンツに使用予定であった経費を活用することができなかった。

Expenditure Plan for Carryover Budget

今後の使用計画としては、平成27年度前半には分析を進め、平成26年度に予定していたシナリオと動画コンテンツを製作予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2014

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 行政保健師の家族支援における専門的技術の構造2014

    • Author(s)
      中谷久恵,金藤亜希子,松本裕子
    • Organizer
      第73回日本公衆衛生学会総会
    • Place of Presentation
      宇都宮市
    • Year and Date
      2014-11-05 – 2014-11-07

URL: 

Published: 2016-05-27  

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