2014 Fiscal Year Research-status Report
RCTを用いた幼児虐待に及ぶ母親に効果があるコーチングプログラムの開発
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25463655
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
大橋 純子 大阪府立大学, 看護学部, 客員研究員 (90618167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂 敏樹 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00194796)
小原 裕子 関西医療大学, 看護学部, 助手 (50635894) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | コーチング / 育児ストレス / 唾液コルチゾール / 情動知能 / 無作為化比較試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳幼児を養育する母親を対象にコーチングプログラムによる介入を行い、母親のストレス状態の改善について、客観的・主観的指標を用い評価を行い、プログラムの有効性について検討を行っている。当該年度は、データの分析・結果の公表を行った。 対象者は、3ヶ月から6歳までの乳幼児を養育するA市在住で無作為に抽出した母親1,500名である。母親に対して、情動知能(以下EI)を測定し、EIが中央値以下の者で、かつ研究への同意が得られた者74名について、コンピュータアルゴリズムを用いて2群への割り付けを行った。介入群は、3ヶ月間に1回2時間、5回の集団コーチングプログラムを受けた。コーチングプログラムの内容は、トランスセオレティカルモデル、社会的認知理論、ストレスとコーピングのトランスアクションモデルに基づき構成され、ストレス認知を改善し、ストレスに対する自己コントロールを強める内容で構成した。コーチングは、コーチングコーチの資格を有する保健師が行った。メインアウトカムは唾液コルチゾール、セカンドアウトカムはProfile of Mood States、EIである。 本研究結果より、介入後の唾液コルチゾール、EIトータルスコア及び下位因子は、介入群がコントロール群と比較して有意な改善が見られた。本研究で用いたコーチングプログラムは、乳幼児を養育する母親において客観的及び主観的なストレス指標の改善に効果があることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は、収集したデータの分析を進め、コーチングプログラムの有効性について検討を行うことを計画していた。我々は、これまでにデータの分析及び検討を行い、本研究のコーチングプログラムが母親のストレス改善に有効であることの結果を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、得られた結果について、ニュースレターなどを用い市民に公表していく予定である。
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Causes of Carryover |
今年度の使用計画は、順調に進んでいるが、検体の検査費用及び英文校正料について、当初見積り額より低額であったため、残高が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額については、A市市民への結果還元時の費用に当てていく予定である。
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