2015 Fiscal Year Annual Research Report
病院における組織特性が組織の健康に及ぼす影響:HWOの概念モデルを用いた実証研究
Project/Area Number |
25463657
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
富永 真己 京都橘大学, 看護学部, 教授 (40419974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝倉 隆司 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00183731)
朝倉 京子 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00360016)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 看護学 / 医療・福祉 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度の計画は、Healthy Work Organization(以下、HWO)に向けたCHECK LISTとACTION PLANの作成に向け、①HWOの概念モデルの好事例となり得る病院への聞き取り調査、②HWOに向けた病院組織の労働職場環境と組織特性のCHECK LISTを作成し、好事例の聞き取り調査結果を参考にしたACTION PLANを作成する、こととした。 1.方法:平成26年度の調査協力施設のうち、聞き取り調査の協力の同意が得られた4病院を対象施設とした。調査者が施設を訪問し、看護部長等にこれまでの研究の知見で明らかとなった労働職場環境特性と組織特性の項目を用いて、半構造化面接を実施した。聞き取りの内容は了解を得て、記録もしくは録音をとり、その内容から「望ましい事例・効果的な事例」と「課題として挙げられた事例」に分け、内容をさらにテーマ毎にまとめた。 2.結果と考察:4施設からの聞き取り調査のデータについてその内容より、「望ましい事例・効果的な事例」については22の、「課題として挙げられた事例」について12のテーマの事例に分けられた。いずれの事例についても、複数の組織特性が関係する内容であった。現場の患者ケアや労務管理の場で、好事例では組織特性の相互作用が上手く働いていた一方、課題として挙げられた事例では逆の状況であることが示唆された。ある対象施設で課題として挙げられた事例が、別の2か所の対象施設では解決していた。背景に、看護部長がキーパーソンとなって、組織特性の相互作用に上手く働きかけていた。健全な職場組織(HWO)の取り組みにおいて、看護部長のリーダーシップの重要性が改めて示唆された。これらの結果をCHECK LISTとし、代表的な好事例を2事例を含め、合わせてACTION PLANとして施設の参考としてもらうよう報告書を3か年の全ての協力施設に送付した。
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Research Products
(4 results)